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息子が憧れるはとこのお兄ちゃん
先日、わたしのいとこの子どもであるTくんと息子と公園で遊んだ。息子にとってははとこにあたる。
Tくんは、中学2年生。なので、遊んだというより、遊んでもらった、という感じだ。
なかなか会えなかったので、わたしや息子に会うのは2年ぶりくらいだったし、あんなにたっぷり遊んでもらったのは、ほぼ初めてかもしれない。
2年ぶり、中学生の男の子。わたしは目が見えづらい上に、耳も聞こえにくいから、中学生男子とのコミュニケーションが不安だった。
勝手な中学生のイメージとして、思春期なので聞き返したら嫌がられるかなぁなんて思っていたのだ。
ところが、Tくんは嫌な顔一つせず優しかった。聞き返しても全然嫌な顔しないし、ちゃんと聞こえるようにハッキリと話してくれた。そばで話してくれた。
息子と手を繋いでくれる。走って行く息子のあとを追いかけて走ってくれる。息子が遊具を変えるたび、つきっきりで見ていてくれる。
息子がTくんに話しかけると、優しく息子の方を見て話してくれる。
息子が踊ってるときも、どんなときも、ちゃんと見ていてくれる。
息子が転んだら、頭をなでてくれた。
「Tお兄ちゃんが頭なでてくれたよ!」
と嬉しそうに報告されて、わたしまで笑みがこぼれる。
あまりの優しさ溢れる行動の数々に、
わたしの大好きないとこのお姉ちゃんの子どもだけある!と、まずここでひとり感動していた。
同時に、勝手に中学生男子のイメージを作り上げていたことにハッと気づき、反省した。きっと同じようにしてくれる子が沢山いるはずだ。きっと日本中に優しい子が溢れているはずだ。
そんな優しい子たちを育てている全国の親御さん、すごい!どうやったらそんな風に育つのか教えてほしいと心から思った。
公園でひとしきり遊んだあと、他の家族たちも交えて、散歩をした。
屋台が出ていたので、たいやきややきそば、おでん、たこ焼きを買って公園でピクニック。
くじ引きがあったので、息子がやってみると、鬼滅の刃の巨大風船が当たって大喜び。息子の大きさよりも大きかったから、かついで歩く姿が可愛かった。
公園でそうやって過ごす間もずっと、息子はTくんと過ごせることが嬉しくてたまらない様子だった。
家に帰ってから息子が言った。
「オレ、Tお兄ちゃんみたいになる!Tお兄ちゃんはかっこいい!名前もカッコいい!すべてかっこいい!」
すごい憧れである。
「〇〇習ってたんだってー!」
といえば、「オレもやる!」(←え?こないだそれ興味ないって言ってたやつ!)
「〇〇の勉強が得意なんだってー!」
といえば、「オレも勉強する!」
息子、あの日から憧れを募らせ、メラメラ燃えている。
誰かに憧れを抱くって素敵なことだな、憧れるの存在ができてよかったね。
憧れられる存在になることも素敵なことだな、すごいことだよ。
そんなことを、息子とTくんを見ていて考えていた。
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