春の訪れ
雹が降ってきた
雷が
空気を震わしている
そして今はもう青空
なんだか
いよいよ
春がやって来たのだと思う。
もう待ったなしだ。
実は春は苦手で
秋冬の包み込まれ
とろとろになって
うだうだする
サナギのような感覚が好きなので
春の軽やかさ
キラキラ具合
明るさに
ついていけないんだ。
でもそれでも春はやってきて
新しいサイクルは始まる。
そして私は
ぎゅうっと目をとじたまま
春雷が震わした空気を
すごくゆっくり
吐いたり吸ったりしてみるのだ。
もうすぐ
春に
なるんだ
と言い聞かせて。