サウナ戦国時代を可視化する(前編)

みなさん、ととのってますか〜?(1年ぶり2度目のマグ万平さん風)

こんにちは。サウナ愛好家のじゃがです。みなさんは3月の三連休いかがお過ごしでしょうか。普段は行けない遠方のサ旅に行かれたりしてる方も多いのではないでしょうか。私はというと、ワクチン接種後の副反応で絶賛暇しております。

ファイザー→ファイザー→モデルナという副反応でもがき苦しむ噂しか聞かないパターンなので、三連休は予定を入れないでいたのですが、副反応も肩が少し痛いくらいでただただ暇。お弁当の作り置きとか作ってるんですが、それでも暇を持て余してるので、普段できない生産性のない考え事をしてみたりするわけです。(普段考えていることが生産性がある訳ではない)

この一年を振り返ると色々ありました。サウナにおいては熱波師デビューしたり。そういえば一年前にnoteでこんな記事を書いていました。

この記事は2021年2月末当時でのサウナイキタイのイキタイ上位400施設を気合いでCSVデータもどきを作成しデータ分析ごっこをしてみるというものです。記事を通して「サウナーの憧れサウナ」と、「玄人が集まるサウナ」の指標を集計し、それぞれの指標で最高値を出すサウナと、中央値を出すサウナを紹介しています。

一年前の僕もめちゃめちゃ暇だったことがわかりましたが改めてデータをとって1年後の変化を見てみたらどうだろうかと思いつきました。

そうと決まれば思い立ったが吉日。早速2022年現在のイキタイ上位400件のCSVデータもどきを気合いで作成します。暇で元気なのでデータはすぐできました。ざっとデータを見ているとあることに気が付きます。

メンツが変わっている…!

サウナブームが叫ばれて久しく、ユーザー側の層変化は言うまでもありませんが、新しい施設がドンドコと登場したり、老舗施設も集客に力入れたりと、この1年でユーザーを受け入れるサウナ施設側にも変化が到来したのはサウナーなら感じることと思います。

イキタイ上位400施設って日本にたくさんあるサウナ施設の中でも正直トップ層といって過言じゃないと思っているのですが、ぱっと見1〜2割くらいが去年とメンツが入れ替わってるわけです。サウナー界だけでなくサウナ施設界も1年で変わってしまった!世はまさに、サウナ戦国時代…!

とまぁサウナ戦国時代の到来を感じたところで、困ったことに気が付きます。1〜2割くらいは翌年の施設のデータが無いので昨年との経年比較ができないのです。ただ、そこは圧倒的時間がありますから。2021年のイキタイ上位400番目の施設のイキタイ数が「135」だったので、2022年のイキタイ数が「135」になるまでページのコピペを重ねれば良いわけです。その結果、2022年はイキタイ上位800施設のデータを作成しました。

これを受けてデータ分析ごっこを今年もやっていきましょう。

求める数値

詳しくは昨年のnote記事を見ていただければと思いますが、イキタイの数をサウナーのサウナ施設への憧れの数値、サ活の数をサウナ施設がサウナーに愛されている数値とし、「イキタイ>サ活」の施設はサウナー憧れのキラキラしたサウナ施設、「サ活>イキタイ」は玄人御用達なサウナ施設と定義しました。(「キラキラしたサウナ施設」が何かは1年経った今でも謎)

それを受けて、「イキタイ>サ活」のサウナと、「サ活>イキタイ」のサウナをそれぞれの比率で求めます。便宜上、前者の値を「キラ値」、後者を「玄人値」として、上位と中央値の施設をそれぞれ求めます。

なお、ランク付けの母数は昨年は400施設でしたが、今年は400ではなく800施設とします。理由は母数が増えても中央値にさほど変化が無いこと、母数が多い方がまだ見ぬサウナ施設が知れて結果が面白そうなこと、気合と根性で作った800施設のデータが勿体無いので全部使いたいからです。

また、基準時点はコピペ作業を行った2022年3月20日のAM9-10時です。

2022年の分析結果

1)キラキラサウナ部門

改めて説明すると、この部門のサウナ施設はサウナーの憧れといえるサウナ施設です。この数値が高い施設に行っていると、なかなかにサウナマウントを取れるのではないかと思われます。

①上位5施設
「キラ値」=イキタイ/サ活とし、上位800施設の中から上位5施設をリストアップ。今年の2〜5位までは下記のような感じになりました。

5位:サウナ発達(福島県)
4位:SAIL HUS(セイルハウス)(神奈川県 三浦郡)
3位:東大寺別院 周防阿弥陀寺(山口県)
2位:離島キャンプ&サウナ(三重県)

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「サウナ発達」ここで登場!マグ万平さんのyoutubeによりその名を聞いたことある方も少なくないと思います。サウナの概念をぶち壊すというか、既に概念がぶち壊れている人がサウナを作った感がある独特な世界観。妖しい光を放つキラキラサウナですね。

ちなみに2021年の1〜5位のラインナップはこうでした。

5位:GardensResort ときわ(北海道)
4位:おちあいろう(静岡県)
3位:パブリックハウス アンド サウナ 久米屋(岡山県)
2位:SAIL HUS(セイルハウス)(神奈川県 三浦郡)
1位:朝日湯源泉ゆいる(神奈川県川崎市)※開業前でノーカウント

SAIL HUS以外はメンツが変わりました。理由を考えると、ちょっと辺鄙な場所にあっても、それをものともしない熱量高いサウナーは行けちゃうので、サ活の数が増えた結果なのかと思っています。唯一残ったSAIL HUSは夏季限定でオープンするサウナ施設かつ昨年はなかなか営業ができなかったようなので、サ活数がほとんど増えませんでした。よって、2022年の上位の布陣は本当に行きずらい場所にある or 営業日が限られているとかで、魅力が高いのはもとより、訪問難易度が高いサウナ施設と言えるのかなと思います。

そんな中で第1位はこの施設!

1位:白のMINKA 空に浮かぶサウナ小屋(静岡県)

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…大変申し訳ないことに、普段ホッピーばかり飲んでいてキラキラとはほど遠い世界線の住人には初耳のサウナ施設なのですが、「白のMINKA」というコテージの宿泊者向けサウナだそう。コロナ禍のため貸切営業のみで開放されており、サウナの営業時間も日中4時間と朝の3時間と高難易度。ただ、絶景に囲まれてゆっくりとした時間を愉しむサ活は最高でしょうね。

②中央値5施設
上位800施設の「イキタイ/サ活=キラ値」の中央値を求めました。2022年の中央値は1.07で、これに限りなく近い施設はそれなりにアクセスしやすく玄人が多すぎない、それでいて人気のあるバランス取れた施設なのかと思います。

今年は中央値ちょうどの1.07が5施設ありました。まとめて発表します。

1位:ホテルマウント富士(山梨県)
1位:成田の命泉 大和の湯(千葉県)
1位:養老温泉 ゆせんの里 ホテルなでしこ(岐阜県)
1位:東京浴場(東京都 品川区) 
1位:Bay Lounge Coffee(北海道)

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…すいません、絶妙な顔ぶれすぎて東京浴場以外はちょっとピンときていません。既訪のサウナーさんいたらキラキラに対する納得度合いの肌感覚をぜひ教えてください。

ちなみに昨年の上位は下記のとおりです。

5位:東京浴場(東京都 品川区)
4位:友の湯(東京都 江戸川区)
3位:栄湯(東京都 新宿区)
2位:ホテルマウント富士(山梨県)
1位:サウナ・アダムアンドイブ(東京都 港区)

昨年と比較すると首都圏外勢の躍進に気が付きます。母数が400→800になったので、そりゃそうだろという話でもあるのですが、2021年はイキタイ上位400施設に占める首都圏施設数が250施設だったのに対し、2022年は242施設と減少傾向です。東京に限って言えば、2021年は上位400施設の中で東京は167施設に対し、2022年は158施設でした。首都圏外勢のサウナ施設熱が高まったり、首都圏のサウナーが行きたい首都圏外のサウナが増えていることが言えるのかと思います。

ちなみに昨年の1位アダムアンドイブの2022年キラ値は1.21。中央値に対して少し高いのでアダイブはより輝きを増したキラキラサウナといえるでしょう。

2)玄人御用達サウナ部門

「玄人値」=サ活/イキタイです。キラ値を逆にすればいいんだけど、ポイントが高い方がテンション上がるのであえて算出します。この玄人値が高いサウナ施設はサウナ好きが集う玄人向けの渋い施設と言えると思います。この1年でサウナブームはさらに加速し、しゃらくさいサウナーに辟易している方はこのサウナに行くと幸せになれると思います。

①上位5施設

1)と同様に800施設の「サ活/イキタイ=玄人値」とし、800施設の上位2〜5位までは下記のような感じになりました。

5位:都湯-ZEZE- (滋賀県)
4位:越谷 健美の湯(埼玉県)
3位:島田蓬莱の湯(静岡県)
2位:やまびこの湯 ベガロポリス仙台南(宮城県)

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ここでも目立つ地方勢の躍進。昨年の上位5施設が下記のとおりだったことと比べても、日本各地にサウナーが増えたと言えるのかと思っています。

5位:天然温泉 なにわの湯(大阪府 大阪市北区)
4位:湯乃泉 草加健康センター(埼玉県草加市)
3位:小田原コロナワールド天然温泉コロナの湯小田原店(神奈川県小田原市)
2位:極楽湯 さっぽろ弥生店(北海道 札幌市)

そして今年の第1位はここ!

1位:駅前人工温泉 とぽす 仙台駅西口(宮城県)

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昨年に続きとぽすが2冠達成!玄人値は昨年に続いて2位を大きく引き離す14.74。相変わらず特定の異常な熱量のサウナーが数百回サ活を投稿しているのですが、ご新規さんもちらほらいるようです。2位のやまびこの湯を含めて仙台がワンツーフィニッシュ。仙台のサウナ熱は相当高まっているんだろうなと勝手に思っています。

②中央値5施設

800施設の中央値を求めたところ、中央値は2.74でした。これに限りなく近い施設がバランス取れた施設なのかなと思います。この施設はサウナーの割合が高くてそれなりにマナーが良い施設かもしれません。自分的にはこの中央値付近は良施設が多いと思っています。

今年は同点1位が2施設あるので、その次点のをまとめて発表します。

3位:サウナタウン下北沢(東京都 世田谷区)
3位:京王高尾山温泉 極楽湯(東京都 八王子市)
3位:大谷田温泉 明神の湯(東京都 足立区)
3位:ザ・グランドスパ南大門(栃木県 宇都宮市)
3位:Sauna Talo Toyama サウナタロトヤマ(富山県)

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このラインナップを見て少し驚きなのが、サウナタウン下北沢の登場。キラキラサウナと思いきやまさかの玄人サウナ。上から数えて362位なので、上位400位にもしっかり入ってます。今年1月にオープン以降、レジャー系サウナと思いきやバチバチのコンディションで熟練サウナーも大満足である評判が広まった印象。かくいう私も一度訪問しましたが、お客さんもスタッフの方もサウナ愛が深い方が多く、幸せな空間でした。

余談ですが、訪問した日にサ道の偶然さん(三宅弘城さん)と偶然しました。この話だけで大体のサウナマウント争いに勝てる気がする。

また、0.01ポイントと超僅差で逃したものの、この次には下記の施設がいます。こっちも綺麗に絶妙な渋サウナであり、優秀な指標であると言えますね。偶然かもしれませんが、昨年のSKCといい、中央値付近はサ飯が美味い施設が多いですね。

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お待たせしました。第1位の発表です。玄人値がちょうど中央値だった2施設はこちら!

1位:バーデンプレイス(神奈川県)

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1位:道の駅 上品の郷 (ふたごの湯) (宮城県)

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ここでもきた宮城!宮城のサウナ熱めちゃめちゃ高まってるな。バーデンプレイスも良い噂しか聞かないので近くに行くことあったら絶対行きたい。

…さて、本当はまだまだ話したいことがあるのですが、ここでだいたい5千字です。このあたりでまず前編終了としたいと思います。

というのも、前回に私のバックグラウンドである社交ダンスを媒介に最近の熱波師界について考えた1万字超えの記事に対し、「長すぎる」「途中で読むのを諦めた」「読むのに15分かかった」というご意見を方々から頂戴し反省したためです。

後編では、2021年と2022年のデータ比較を中心に、この1年で上位に食い込んできたサウナ施設の新星のピックアップや、都道府県やそれぞれの中央値といったサウナ施設以外の視点での変化、さらには手作業でデータを加工する作業の中で気づいたこと、などを深堀りして、サウナ戦国時代を可視化したいと思っています。

では、サウナら〜。

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