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ACJ2022の予想

どうも、サウナーのじゃがです。

ACJ2022の日本予選がいよいよ始まりますね!サウナ界隈の中でもとりわけアウフグース界隈の熱が高まっていることをサウナファン、アウフグースファン、熱波師の端くれの端くれとして感じています。全国各地の精鋭アウフギーサーが己の技術とプログラムに磨きをかけ鎬を削っており、今は仕上げ段階なのかな。どんなパフォーマンスやドラマが見られるのか、楽しみでなりません!

有給取って観に行きます!

そんなACJ2022、盛り上がりと裏腹に意外にも結果予想をしている人がおらず寂しいので、先陣を切って予想をしたいのです。

考える前提

あのアウフギーサーがすごい!このアウフギーサーが推せる!大穴でこのアウフギーサーがハネたら面白い!という気持ちはあるのですが、出場選手の大半のアウフグースを受けたこともないのに予想するのはどうかと思い、競技特性から逆算して考えることにします。

まず、ACJはアウフグース世界大会であるAufguss WM(以下「WM」)の予選だけあって、WMに準じた競技ルールに沿った審査がなされるようです。詳細は割愛しますが、競技ルールについては下記やマグ万平さんの「後ほど」をご覧いただければと。

この時点で、アウフグースという競技は採点種目であるといえます。この点、私はA級社交ダンサーの端くれなので、採点種目を知る者の視点で私が考えるアウフグースの競技特性を掘り下げたいと思います。

アウフグースの「正解」

普段我々がサウナで受けるアウフグースは、サウナ室の構造、温度、ストーブ、サウナ施設の方針、お客さんの属性といった様々な変数からアウフギーサーが最適解を逆算したサービスだと思っています。なので普段のアウフグースの正解の基準はその場にいるお客さんが満足したかどうか、ですよね。

一方、WMが定める採点基準がある以上、アウフグースという競技はWM側が求めるアウフグースの「共通の正解」を目指すゲームと言えます。悪い言い方をすると、お客さんが満足するかよりも審査員にウケるか、WMの採点基準に合致したパフォーマンスであるかが、ACJにおける正解の基準だと思います。

プログラムの時間や内容や使うアロマ、扇ぎ方に至るまで指定があり、映像や照明といったショー要素、さらには全てを英語で説明することが求められているわけですが、正直、そんな基準に沿って普段施設で扇いでる(扇げている)アウフギーサーって日本では皆無ではないでしょうか。ACJで求められているのは、普段のありのままのアウフグースではなく、かといってセコくポイントゲットを狙うことでもなく、WMが求める世界観を理解し、大会用のアウフグースショーの構成を考え、その上でパフォーマンスをすることだと思ったりします。

普段のアウフグースと海外で勝てるアウフグースの違いを理解できているか、その上で普段のアドレナリンに負けずに割り切ってクレバーにパフォーマンスできるかが勝敗を分けるのかなと思います。

典型的な「日本の正解」

競技会場

競技会場も大事な要素です。eスポーツでない限り、どんな競技もパフォーマンスをする競技会場があります。会場の広さが違うのは当然として、野球であればマウンドの硬さ、サッカーだったら芝の質という具合で、会場の細かい要素がプレーの良し悪しにつながってくると思います。

今回の会場はスカイスパ・サウナシアター。ACJのために作られた世界基準のサウナ室ですが、日本に世界基準のサウナ室が無いからサウナシアターが作られたわけであって、サウナシアターみたいなバケモノ級のキャパは普段とは全く違う環境なので、広いサウナ室に対応できるかがまず大事です。細かい会場特性を知ることも大事です。サウナストーブの上のオートロウリュ用パイプは扇ぐ時に間違いなく引っかかるでしょう。サウナストーブのどこにキューゲルを置いたらアロマが香るのか。他にもキリがないほど会場ごとに知っていた方が有利なパフォーマンスに与える変数があると思います。

会場のハンデを無くすために、サウナシアターでの練習時間があったり、本番を想定したショー枠が用意されていたりしますが、結論として普段スカイスパで扇ぐ機会があるアウフギーサーが圧倒的有利な事実は変わりないかと。一発勝負の採点競技において、ホーム施設が競技会場であるというのは、パフォーマンス面はともかくメンタル面への影響が凄まじいと思います。

競技ダンスの試合会場のひとつである後楽園ホール。特殊な構造なので後楽園ホール用の踊りが求められます。

ジャッジ心理

採点競技は主観が結果に直結します。歴戦の名ジャッジも人間ですから、審査基準はあれどもパフォーマンスを好みで採点することもあるでしょう。同じパフォーマンスを良いと評価するジャッジもいれば、悪いと評価するジャッジもいます。これは採点競技の宿命です。大抵の採点競技は審査のブレを無くすために、複数の審査員を用意して平均値や中間値を採点結果とします。ACJでは4人の審査員が海外から来日するそうですね。

WMの採点基準がありますが、加点式でない限り基準は意味をなさないと私は思っています。例えば応用テクニック6ポイントがありますが、5点と6点の違いは結局は主観でしかないのではないでしょうか。この採点に影響する要素をさらに考えます。

順番について。主観で採点する以上は前後のパフォーマンスと比べて採点がなされると思います。典型的なところでいうとM-1ですが、午前・午後の部といった枠のトップバッターが基準となり採点が進むのではないかと思っています。トップバッターの良し悪しで、枠の採点が甘くも辛くもなるでしょう。

採点集計のタイミングについて。これは明らかにされてない気がしますが、パフォーマンス直後なのか、枠が終わった後なのか、最終日までの全パフォーマンスが終わった後に行うのかが気になります。多分パフォーマンス直後に採点する方式だと思うのですが、この方式は最初が辛くならざるをえません。また、最後が帳尻で甘くなる傾向があります。

個人の部では午前4名×3+午後5名×4=32名から8名が決勝進出しますが、ジャッジ心理として、各枠1名+αを決勝に上げる計算で採点するのではと思っています。午前に出場するアウフギーサーはちょっと有利な気がします。決勝は8組ぶっ続けですが最初はかなり不利だと思います。

M-1史上、トップバッターが優勝した例は第1回大会の中川家しかいません。

そしてこれは一番考えたくないことですが、前評判やその選手と知り合いかどうか、競技団体から推されているかという政治力は採点にかなり大きく影響します。これはどの採点競技でも同じだと思います。

知り合いかどうか、選手を認知しているかというのはとても重要です。初見の選手に良い評価をつけるのは審査員としても勇気がいる行為です。

じゃがの予想

前置きが長くなりました。好きなアウフグースと勝つアウフグースは別物ということで、心を鬼にして団体・個人それぞれ優勝候補を予想しました!

団体の部
本命:サトシ&アスカ
対抗:クロウゼン
大穴:WELLBE AUFGUSS TEAM

箸休めサトシさんと五塔熱子さんの、本物のWMに行ったことがある、そしてエキシビジョンとはいえWMの舞台に立ったことがあるというハンデは大きすぎると予想します。このハンデを超えられるとしたらACJを開催するアウフグース協会の所属アウフギーサー2名擁するクロウゼンでしょう。ただ、この2組はメンバーで一緒に練習する時間があまり無いのでは?と思っています。その点、WATはサウナシアターさながらの会場を自作して日々練習しているようなので面白い存在です。

個人の部
本命:五塔熱子さん(DAY2 午後4番目)
対抗:箸休めサトシさん(DAY4 午後5番目)
大穴:みんなの増本さん(DAY4 午後1番目)

団体の部と繰り返しになってしまい、そして同じ面子になってしまい恐縮なのですが、競技としてのアウフグースの空気を知っているハンデは大きすぎると改めて思います。サウナシアターで仰いでいる頻度もあります。審査員が団体と個人で同じなので、団体と個人の両方に出るということは個人の部の採点にポジティブな影響を与えると思います。あと、アウフグースショーの構成を考えたり練習できる時間時間を考えると、施設業務を行っている施設常勤スタッフのアウフギーサーは少し不利な気がしています。

本当は個人の部決勝進出の予想をしたいところではありますが、とんでもない文字数になりそうなので割愛。一つだけ言うと、DAY4の午後の部が激アツすぎると思ってます。サトシさんと増本さんに加えて、素面のMinoさん、正統派ショーアウフグースができるたま助さん、サウナシアターで評判よかったたまちゃんさん、どんな結果になるのか!

というわけで、私の結果予想はこんなところです。ACJ2022という熱源により日本のアウフグース界はまた一つ違うステージにパラダイムシフトすると思います。大会が成功すること、スターやシンデレラが登場し、日本のアウフグース界隈の盛り上がりがさらに加速することを願っています。

最後に言いたいのはこちらです。

ではでは。

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