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ジャズピアノ日誌 Bebop奏者になりたい(5)「ガンダーラ」のフォービート
日曜日とはいえ、季節労働者のわたしは朝から仕事漬けでした。仕事が終わったのは午後3時ごろ。昨日はお風呂に入るのを忘れてしまっていた。まずい。それで風呂に入って、4時からピアノのお稽古。5時から昨日、なつかしさのあまり「フォークソングのすべて」をパラパラめくっていって、見つけたガンダーラを今日はフォービートに直してちょっと練習。スマホで一発撮りでyou-tubeに上げてみました。
上手く弾けたとはお世辞にもいえないです。また、ジャズスタンダートと違って、一か所、Bm→Emという演歌?っぽいスケールがある。これ、フォークソングの王道だから。ジャズになりにくい。ジャズならもちろん、F9→Em9みたいな進行になるのが普通ですが、元メロディをいじるのはさすがに禁じ手です。
なんでもジャズっぽくフォービートにはできるが、ジャズにならないというのがフォークソングとかニューミュージックですね。わたしの中高生の頃は、ゴダイゴやユーミンはフォークソングとは言わず、ニューミュージックといっていました。何がニューなのかは不明ですが、メジャー7thのコードが多用されているのがニューミュージックと若い時はカテゴライズしていました。
わたしは、学生時代、歌と曲ばかり作っていたのですが、クラシックのレコードもよく聴きこんでいました。印象派は衝撃的でした。ドビュッシー、ラベルあたりです。要するに、長調と短調をミックスしたのが7thコードで、調性が定まらず、いまでいうLGBTのような存在でした。男なのか女なのか、うれしいのか悲しいのか、わからない。その中間。だから、ニューな音楽といわれていました。ニューのことを、当時は、ナウい(Nowい)と言っていました。ニューミュージックはナウかった。
印象派は、音楽理論らしい理論はなくて、どっちつかずでよいという態度で、スケールによるアドリブを可能にしました。いわば、Bebopの対極にあるもので、わたしのスタートラインが印象派のメジャー7thなので、わたしはBebopが弾けない。あれは手を出してはいけないものだ。そう思っています。だからこそ、調性のはっきりしないものではなく、ConfirmationとかAll the things you areのようなBebopをテンポよく弾くのが今年の課題だったのですが、ガンダーラでは印象派に退化してしまった。Bebopどころではない。でも、たまに、これでいいのだ!と天才バカボンのおやじになってしまうのです。