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プレミアム予選優勝 【緑単信心】

初めましての方は初めまして。JVです。
今回、【緑単信心】でプレミアム予選優勝し、権利を獲得しましたので、久しぶりに記事を書くことにしました。最後までお読みいただけると有難いです。

私のプレイ環境としては、近場にMTGショップがないため、普段はオンライン、主にMOやMTGAでMTGをしています。直近は7月~チャンピオンズカップ予選がパイオニアで開催されているとのことで、関西方面に遠征を繰り返しており、7/31店舗予選抜け、8/6BIGMAGICなんば店でTOP8、8/13ドラゴンスター神戸三宮店で準優勝、8/14晴れる屋広島店で優勝という結果が出ました。
その間、使用し続けていた【緑単信心】について解説したいと思います。

緑単信心とは?

【緑単信心】は、1マナクリーチャーから始まる基本的にはランプ構造のデッキです。マナ加速から《茨の騎兵》、《収穫祭の襲撃》へ繋ぎ、信心を稼いだところで《ニクスの祭殿、ニクソス》からの大量のマナを使って、相手が返せないような盤面を構築 or 《ビヒモスを招く者、キオーラ》、《大いなる創造者、カーン》による無限コンボを狙います。

基本的にはランプ構造のデッキとは言いましたが、最初のマナ加速を実行できれば、《収穫祭の襲撃》で場に出すパーマネント、《ニッサの誓い》での選択、《大いなる創造者、カーン》でのウィッシュと爆発的に選択肢が増え、それゆえに取れる立ち振る舞いが変わるため、ゴールがはっきり決まっているようなランプとは一線を画しています。

相手のデッキによって、状況によって、取るべき選択肢は変わってくるのでやり込む余地が多いだけでなく、一つ一つのアクションの強さもパイオニア随一なので過剰にメタられなければTOPtierに位置するデッキとなっています。

【ラクドスミッドレンジ】のようなミッドレンジ帯のデッキには滅法強いですが、クリーチャーへの対処手段が限られるため、マナクリを触りながら高速でビートしてくる【ボロスヒロイック】やカウンターで重いところを対処しながらクロックを刻んでくる【青単スピリット】には不利となっています。


サンプルリスト


採用カード:メインボード

《ラノワールのエルフ》、《エルフの神秘家》
パイオニアにおける1マナのマナクリ。2種8枚取れることによって安定した初動を実現できています。特段、言及することはありませんが、手札に複数枚重なった場合は《致命的な一押し》《軍団の最期》と動かれたときに損しないようなプレイ順で出しておきましょう。

《老樹林のトロール》
信心稼ぎ兼除去耐性持ちクリーチャー。通常の除去を喰らっても信心3のマナ加速として残るのが非常に強いです。サクってクリーチャートークンを出す能力はインスタントタイミングで使えますが、付いている森ごとサクることとタップ状態で出てくることに注意しましょう。
マナ加速として運用した方が良い場合や《ビヒモスを招く者、キオーラ》のドローを進めるために、一見何でもないようなタイミングで(アタック含めて)チャンプすることが多いので、見逃さないように。

《世界を喰らう者、ポルクラノス》
《ニクスの祭殿、ニクソス》のマナの注ぎ込み先として使える伝説クリーチャー。怪物化のテキストはややこしいですが、X個+1/+1カウンターを乗せた後、X点を好きな数の相手クリーチャーに割り振り、割り振ったクリーチャーのパワーの合計値だけポルクラノスもダメージを受けます。マナさえあれば相手のクリーチャーを一掃できるので、アグロに対して壁兼終着点になれます。

《茨の騎兵》
信心3かつ到達ブロッカーであり、ニクソスを探しながらマナ加速をし、墓地も肥やしてくれる【緑単信心】ではただひたすらに連打したいクリーチャー。
到達5/6というサイズはパイオニアにおいて単品のクリーチャーとして最大サイズに近いので、出せばほとんどのクリーチャーが止まってくれます。《パルヘリオンⅡ》ですらサイズで勝っているので、複数並べば、問題なくなるほどです。
CIP能力で《ニクスの祭殿、ニクソス》をめくる可能性があるので、場にすでに《ニクスの祭殿、ニクソス》がある場合は誘発スタックでマナを出すことは常に頭においておきましょう。
また、死亡誘発で特定のカードを上に積むことにより勝つことがあるので、《老樹林のトロール》と同じくチャンプすることがままあり得ます。

《収穫祭の襲撃》
トップ5枚を見て、マナコスト5以下のパーマネントを2枚場に出します。フラッシュバックがついているので、10マナで再度墓地から唱えることができます。テキストを読み上げただけです。
《ニクスの祭殿、ニクソス》から大量にマナが発生するため、1ターン中に何度も唱えることが頻発する緑単信心の強さを支えるカードです。
ランダム性があるため、事前に場にあるPWの忠誠度能力を使うか、使わないか、ニクソスでマナを出しておくか等プレイする前に色々と検討が必要です。また、土地2枚しか出すものがないといったことも起きうるため、リスクリターンを考え、《茨の騎兵》を優先することもあります。

このカード特有の事象としては、
・効果解決時にはパーマネントは既に場にいる状態となるため、《大いなる創造者、カーン》を選んだ場合、常在能力がすぐに適用され、相手のアーティファクトの起動能力を挟むタイミングがないこと
・場に既に《ビヒモスを招く者、キオーラ》がいる状態で《ビヒモスを招く者、キオーラ》+パワー4以上のクリーチャーを選ぶと伝説ルールで場から《ビヒモスを招く者、キオーラ》が離れる前にドロー能力が誘発するので、2ドローできること
・PWとCIP能力持ちを同時に出すと忠誠度能力を使う前に相手にPW除去を使われるタイミングが発生すること
等があります。

《ビヒモスを招く者、キオーラ》
マナ加速とドロー源を担うPW。
1T《ラノワールのエルフ》、2T《ビヒモスを招く者、キオーラ》(+《ラノワールのエルフ》)、3T《茨の騎兵》or《収穫祭の襲撃》は【緑単信心】の持つぶん回りパターンの最たるものです。
《狼柳の安息所》や《老樹林のトロール》の付いた土地をアンタップすることで付いている分だけマナを得するので、基本的には1つの土地に集中させておいた方がいいでしょう。
忠誠度能力は基本マナ加速、《ニクスの祭殿、ニクソス》アンタップに使いますが、パーマネントなら何でも起こせるため、疑似警戒として運用することもたまにあります。
実は、忠誠値が低い方が無限コンボに行く条件が緩くなるときもありますが、ほぼ気にしないでいいでしょう。

《大いなる創造者、カーン》
アーティファクトの起動能力を止め、マナさえあれば無限の対応力を生み出すPW。このカードのために【緑単信心】はサイドボードに10枚以上割いています。
何故かサイドボードだけではなく、追放領域からもアーティファクトを加えることができるため、《修復の噴出》の無限防止用の追放テキストを利用して無限コンボできるようになっています。
常在能力はパイオニアでは、血・宝物トークンの起動能力、《パルヘリオンⅡ》《領事の旗艦、スカイソブリン》等の機体の搭乗能力、《トーモッドの墓所》や《未認可霊柩車》、アーティファクトランド等に影響します。ミラーでは相手に《大いなる創造者、カーン》が残っていると無限コンボで勝つことはできません。
プラス能力では、点数で見たマナコストが0のトークンやランド、《トーモッドの墓所》を実質除去することができます。《領事の旗艦、スカイソブリン》に使うと疑似的に搭乗でき、飛行もアタック時能力もある状態ですが、元のサイズが6/5に対して5/5となっているので注意しましょう。
また、クリーチャー化は相手ターン終了まで続くため、ブロッカーになれる反面、ソーサリー除去や全体除去を喰らうリスクもあることは覚えておきましょう。
ウィッシュに関しては、サイドボードの項で後述します。

《世界を揺るがす者、ニッサ》
森から2マナ出るようになる+土地を起こして3/3クリーチャー化するPW。
大体は《ニクスの祭殿、ニクソス》を起こして更なる展開を目指すことになりますが、相手次第では単体で十分な脅威となりえます。
《ハイドラの巣》をクリーチャー化した場合、マナを支払うことで戦闘中にX+3/X+3のサイズになることができます。

《龍神、ニコル・ボーラス》
緑単色では対処し辛いクリーチャー・PW除去として機能するPW。《ニッサの誓い》があれば、通常キャスト可能です。
全ての場にあるPWの忠誠度能力を得るので、《ビヒモスを招く者、キオーラ》がいれば《ニクスの祭殿、ニクソス》を起こしてマナを得たり、《大いなる創造者、カーン》がいれば、ウィッシュを加えたりできます。実質同じ能力持ちが2体並ぶことで、無限コンボのルートが増えます。
《真髄の針》で《大いなる創造者、カーン》が止められたとしても代わりにウィッシュを持ってくることができます。忘れやすいですが、相手のPWの能力も得るため、思わぬ挙動ができることもあります。奥義は勝つと書いてあるため、無限コンボの勝ち手段となったり、黒シンボルが含まれているので、《ニクスの祭殿、ニクソス》から黒マナ捻出出来たりもします。
たまに手札から出ないときもありますが、総じて採用すべきと感じられたカードです。

《草むした墓》
無限コンボの基本ルートでは、《修復の噴出》で必要な分だけライフゲインし、表面の《死に至る大釜》でライブラリを削り切って勝利しますが、そのためには《死に至る大釜》キャストのための黒マナが必要になります。そのターンセットランドしていなければ《宝物庫》を《大いなる創造者、カーン》で加えれば済みますが、そうでない場合に《草むした墓》が場にあれば、《ビヒモスを招く者、キオーラ》で起こすことで黒マナを捻出できます。
また、デッキに残っている場合でも《世界を揺るがす者、ニッサ》の奥義で持ってくることができるので、1枚採用する価値はあると思います。

《ハイドラの巣》
《茨の騎兵》で持ってこれるマナの注ぎ先。《茨の騎兵》、《収穫祭の襲撃》がある場合は連鎖させているうちにマナが増えて急にリーサルとなる場合があるので、支障がなければ立てた状態でカードプレイした方が良いです。

《耐え抜くもの、母聖樹》
自分のリストでは1枚採用。2枚採用しているリストもあります。一番必要となるマッチアップはミラーですが、そこまで大きな影響度はないわりにプレイ関係ないところで常に事故要素になる点を嫌っての1枚採用です。
《世界を喰らう者、ポルクラノス》、搭乗した《領事の旗艦、スカイソブリン》、《キランの真意号》、《エシカの戦車》がいると1マナで起動できます。

《ニクスの祭殿、ニクソス》
【緑単信心】が成立している大きな要素。異常なほどのマナを捻出します。
基本的には、マナが必要になったときにセットランドすればよいですが、次のターンに瞬間的にマナが必要そうで貼り直しを見込んでいる場合や《真っ白》、《死の飢えのタイタン、クロクサ》のケアをする場合は事前にセットランドすることがあります。

採用カード:サイドボード

《大食のハイドラ》2枚
概ね相手のクリーチャーに触りたいときに投入するカード。マナを大量に使ってフィニッシュカードになることもあります。

《空殴り》1枚
【青単スピリット】への最終兵器。その他スピリット系にはサイドインします。
【青単スピリット】はシェアは高くはないですが、0枚構築にした際に何故かよく当たったため、当たらないようにお守りとして1枚投入しています。

《宝物庫》
ここから《大いなる創造者、カーン》用のウィッシュボード。
固定枠。土地は欲しい時があるため。黒出るように《宝物庫》です。

《トーモッドの墓所》
固定枠。墓地対策として【パルヘリオン】系、【イゼットフェニックス】相手によく持ってきます。ミラーで《収穫祭の襲撃》フラッシュバック防止することや《死の飢えのタイタン、クロクサ》追放もあります。【ロータス】相手に《溺神の信奉者、リーア》ルート妨害のため持ってくることもあります。

《真髄の針》
固定枠。主な用途は各種PW、《キキジキの鏡像》、ミシュラン、【ロータス】の《耐え抜くもの、母聖樹》。その他諸々あるので、その場で判断してください。
【アブザンパルヘリオン】に対しては《パルヘリオンⅡ》を止めても《エシカの戦車》もあること、割られたときに何もしないことから、《トーモッドの墓所》を優先するようにします。

《減衰球》
固定枠。【ロータス】用。ミラーで《ニクスの祭殿、ニクソス》を止めるときに使うこともあります。
【緑単信心】で影響を受けるカードは《ニクスの祭殿、ニクソス》と《老樹林のトロール》のマナ加速です。《老樹林のトロール》がついた森は2マナ出す能力が追加される形なので、緑1マナを出すことは可能です。
勘違いしやすいですが、《世界を揺るがす者、ニッサ》の常在能力、《狼柳の安息所》は影響を受けません。

《鎖のヴェール》
固定枠。無限コンボに行く際にあるとないとでは条件が全然違うため、実質固定枠と考えています。無限コンボについては後述します。

《領事の旗艦、スカイソブリン》
固定枠。無難に強く、多くのクリーチャー、PWに対処しながら、対処されにくい打点要員にもなります。相手のマイナス能力を使った《大いなる創造者、カーン》を対処できるのも○。

《王神の立像》
固定枠。相手をハメにいくときにオールマイティなヘイトパーマネントとして活躍します。

《隕石ゴーレム》
固定枠。重い以外は万能なパーマネント対処カードです。土地は割れません。

《死に至る大釜》
固定枠。無限コンボ用でライフゲインカードかつリソースカード。
回収できるのはクリーチャー、土地、PWのみである点に注意してください。

《キランの真意号》
自由枠。マナが少ない時に《大いなる創造者、カーン》から出る無色ブロッカーとして運用したり、全体除去に巻き込まれないクロックとしたりします。無限コンボのコンボパーツとして必要なマナ量を抑える働きもします。

《異形化するワンド》
自由枠。ほぼ【イゼットフェニックス】の《氷の中の存在》専用対策カードです。ついでに《帳簿裂き》もよく破壊しています。

《エシカの戦車》
自由枠。ウィッシュとしては、主に【ラクドスミッドレンジ】が仮想敵です。サイド後、3/2サイズと追放除去での組み合わせでのビートダウンで乗り越えようとしてくるパターンがありますが、追放除去である《壮大な破滅》、《溶岩コイル》はソーサリーであり、搭乗するまで除去られないこと、2/2を2体散らすことが有効に働きます。
また、4マナカードであることで、アグロ相手に有効に働きにくい《大いなる創造者、カーン》と入れ替わりでサイドインしたり、コントロールに実として追加でサイドインしたりします。

プレイ指針

まずはマナ加速

ランプ構造のデッキですので、マナ加速ができなければ何もできません。基本はマナクリか、《狼柳の安息所》で加速できる手札でキープしてください。例外としては、相手がコントロールと分かっていて土地が十分伸びそうな手札であれば、キープを検討します。

相手が返せない盤面構築を

その後はクリーチャーやPWを展開し、相手が返せない盤面や押し切れない盤面を目指していきます。展開が思わしくない場合等にはクリーチャーによる差し合いになる場合もあります。

無限コンボを決める

最終的な勝ち手段として無限コンボを選択する場合や速度勝負で無限コンボを狙わないといけない場合があります。
意外に無限コンボに入る条件は明確に知られていないと思いますが、可変的な部分がありますので、基本的なパターンを示すようにします。

「初期ルート」
《鎖のヴェール》がサイドに入っていなかった頃のパターンですが、《鎖のヴェール》を既に処理されてしまったときや、アーティファクト破壊を避ける場合にはこちらで無限コンボに入ることもあり得ます。

盤面:信心14、キオーラ(済)、カーン、ニクソス
墓地:キオーラ、カーン
マナ:10マナ

1)カーンで修復の噴出を手札に
2)修復の噴出で墓地のキオーラ、カーン回収+互いに4点ゲイン(残り5マナ)
3)キオーラプレイ、キオーラでニクソスを起こす(残り2マナ)
4)ニクソスで14マナ、カーンプレイで最初の状態へ

上記で無限ライフゲインが入り、黒マナを用意できれば、4)からカーンで再度《死に至る大釜》を加え、場に出してミル能力を使うことでライブラリーアウトで勝利することができます。また、信心15以上であれば、無限マナでもあります。
黒マナの捻出方法としては、場にある《草むした墓》or《森の女人像》をキオーラでアンタップ や 無限マナ下かつセットランドしていない状態で最後に修復の噴出での回収を《大いなる創造者、カーン》×2にすることが可能であれば、《宝物庫》を加えることで達成できます。

「基本ルート①」
マナ以外の条件が最も緩いルート。まずはこの条件と手順を覚えておきましょう。

盤面:信心8~10以上、キオーラ(済)、カーン(忠誠値5)、ニクソス
マナ:(ⅰ)信心8で20マナ or (ⅱ)信心9で19マナ or (ⅲ)信心10以上で18マナ

以下は(ⅰ)の時
1)カーンでヴェールを加え、場に出し起動(残り12マナ)
2)キオーラでヴェールを起こし、ヴェール起動 ×2(残り4マナ)
3)カーンで1回プラスしマイナス2回でキランの真意号と修復の噴出を加える
4)キオーラでニクソスをアンタップ
5)ニクソスで10マナ、キランの真意号プレイ、搭乗を繰り返しキオーラを墓地に落とす(残り8マナ)
6)修復の噴出でキオーラとカーン回収(残り3マナ)
7)キオーラプレイ。このキオーラは4回忠誠度能力使用可能なため、土地×2、ニクソス×2アンタップ可能で合計14マナ
8)カーンプレイで修復の噴出と好きなウィッシュを加え、キオーラとカーンを再度墓地に落とす(残り9マナ)
9)修復の噴出でキオーラとカーン回収で残り4マナ→マナ増えた状態で6)に戻っている

9)以降は適当に手順を行うことで無限ライフゲイン、無限マナ、無限ウィッシュ、無限ヴェール起動になるため、何かで黒マナ捻出からライブラリーアウトかそのほか何かの勝ち手段か即座に勝てなくても無限ウィッシュから相手をハメてください。普通は投了されます。

「基本ルート②」
必要マナが少なくなるルート。《茨の騎兵》が墓地肥しをするので、意外と早期に条件達成することがあります。

盤面:信心8~10以上、キオーラ(済)、カーン(忠誠値5)、ニクソス
墓地:キオーラ、カーン
マナ:(ⅰ)信心8で15マナ or (ⅱ)信心9で12マナ or (ⅲ)信心10以上で10マナ

以下は(ⅲ)の時
1)カーンでヴェールを加え、場に出し起動(残り2マナ)
2)カーンで修復の噴出を加え、キオーラでニクソスを起こす(残り2マナ)
3)ニクソスで10マナ、修復の噴出でキオーラとカーンを回収(残り5マナ)
4)キオーラプレイでニクソスを起こす(残り2マナ)
5)ニクソスで10マナ、キオーラでヴェールを起こしヴェール起動(残り6マナ)
6)キオーラでニクソスを起こし、ニクソスで14マナ
7)カーンプレイで修復の噴出と好きなウィッシュを加え、修復の噴出でキオーラとカーンを回収で残り5マナ→忠誠度能力が+1回多く使える状態で3)に戻っている

基本ルート①と同様に全ての無限コンボが決まっているので、あとはお好きなように。

もっと多くのマナや信心があれば手順を簡潔にできたり、《大いなる創造者、カーン》の忠誠値が低ければ《鎖のヴェール》の起動回数が必要なのでマナがより多く必要だったり、《世界を揺るがす者、ニッサ》や《龍神、ニコル・ボーラス》がいれば信心やマナ数の条件が緩まったりしますが、上記の応用になりますので、あらかじめ算出しておくか、都度その場で考えてください。

無限コンボの条件を把握しておくことで、より最適な《収穫祭の襲撃》や《ニッサの誓い》の選択が可能になります。「テキトーに《老樹林のトロール》出しとくか」の代わりに「被っているが《ニクスの祭殿、ニクソス》持ってくれば無限コンボの条件満たして即座に勝ち」や「手札にだぶついた《ビヒモスを招く者、キオーラ》を《暗黒の儀式》のように使って無限コンボで勝ち」ができるようになります。

マッチアップガイド

サイドボーディングは例によって変動しうるので、微調整はしてください。

ラクドスミッドレンジ

OUT:なし
IN:なし
あるとすれば、何か抜いて《大食のハイドラ》1枚追加程度

メイン戦:有利
ただ【緑単信心】側がマナコスト通りにカードを叩きつけていくだけで【ラクドスミッドレンジ】側が対処に困るマッチアップ。マナクリ除去からのマナスクリュー、ハンデスからのマナフラッドなどの事故か《ゲトの裏切り者、カリタス》から除去を有効に使われて制圧されるくらいしか負け筋がないです。立ち振る舞いとしても特に意識することはなく、順番にカードを出しましょう。

サイド後:有利
《真っ白》でリソース削る場合や、追放除去でビート完遂狙われる場合が増えますが、依然有利のままです。《エシカの戦車》で時間が大幅に稼げることが多いので、《大いなる創造者、カーン》で手札に加えることを検討しましょう。

イゼットフェニックス

IN:《大食のハイドラ》×2
OUT:《世界を揺るがす者、ニッサ》、《大いなる創造者、カーン》

メイン戦:微不利
相手の2マナ域が《氷の中の存在》か《帳簿裂き》かでキツさは変わってきますが、いずれにせよ不利はつきます。《氷の中の存在》が出てきたら、対処できないと未来は見えません。《帳簿裂き》の場合は差し合える場合もありますが、早めに出てきているときはこちらも対処せざるを得ません。よって、コントロール的に振舞いつつコンボか、展開して勝ちを目指します。
《大いなる創造者、カーン》で《異形化するワンド》が持ってこられれば、複数枚の《氷の中の存在》に対処できます。雄牛トークンに殴られながらの展開になるので、何とか押されても捲り返すイメージでプレイします。
《帳簿裂き》に対して基本は能力誘発してでもマナクリ等展開しなければなりませんが、能力誘発を避けた方がいい場合もあるので、要検討です。

サイド後:微不利
基本的にはメインと変わりませんが、相手は《霊気の疾風》や《軽蔑的な一撃》を投入してきているので、2マナ立ててターンを返してきた場合は警戒しましょう。
こちら側は《大食のハイドラ》でのクリーチャー対処が増えます。《稲妻の斧》、《霊気の疾風》、《軽蔑的な一撃》等あるので、Xいくつかは慎重に検討しましょう。

アゾリウスコントロール

IN:《大食のハイドラ》×2、《エシカの戦車》
OUT:《ラノワールのエルフ》、《エルフの神秘家》、《森の女人像》
(エスパーコンやカウンターが非常に多い構成では、上記ではなくメインに近い状態にします)

メイン戦:有利
クリーチャーとPWで戦うミッドレンジとして振る舞います。一般的な【アゾリウスコントロール】の構成の場合、マストカウンターが多過ぎて何かが通って勝つことが多いです。特に《ビヒモスを招く者、キオーラ》は軽くて通りやすいですが、ドロー源として機能しだすと基本負けません。
負け筋は、こちらのパーマネントが定着しないうちに相手のPWに制圧されるか、マナクリを多く展開する形から全除去がクリティカルヒットするようなパターン。《告別》が入っていることもあるので、できればPWも通して圧力をかけていきたいところです。
どうしようもないときはありますが、相手のPWを《真髄の針》で止めるのはできるだけ避けたいところ。余りがちなカードで軽く対処されることが多すぎます。

サイド後:有利
マナクリ展開から全除去の負け筋を軽減するため、しっかり土地が伸びる状態にしてカードを多く叩きつけていく展開を目指します。《エシカの戦車》はウィッシュでの優先度はそんなに高くないため、実を増やす目的で《収穫祭の襲撃》でも出るパーマネントとしてメインに移します。
《安らかなる眠り》が取られることもあり、死亡誘発や《収穫祭の襲撃》のフラッシュバック妨害とそれなりに影響がでます。カード1枚使ってもらっているので、その分の差をつける展開にはしたいところです。

ボロスヒロイック

IN:《大食のハイドラ》×2、《エシカの戦車》
OUT:《大いなる創造者、カーン》×2、《ニッサの誓い》

メイン戦:無理
基本は無理です。やれることだけやりましょう。一応無限コンボのルートを正確に知っていれば、相手がもたついているときに速度勝負できるかもしれません。
《神々の思し召し》でのプロテクション付与に対して、《世界を揺るがす者、ニッサ》の土地クリーチャー、機体は無色ブロッカーにできるので、知識として入れときましょう。

サイド後:まあ無理
サイド後も不利なままです。一応クリーチャーに触れるカードは増やしているので、クリーチャーが出てきてもうまく除去できて後続がいないことに期待しましょう。

ラクドスサクリファイス

OUT:なし
IN:なし
《大食のハイドラ》1枚追加程度はあり

メイン戦:微有利
通常通りの展開では、《大いなる創造者、カーン》でアーティファクトの起動能力が止まることもあり、優位に事が進みやすいです。《波乱の悪魔》だけは生存を許してはいけないので、《領事の旗艦、スカイソブリン》等で除去することを心がけましょう。
【ラクドスミッドレンジ】との違いは互いにぶん回りとなったときに【ラクドスサクリファイス】側が勝つことです。【緑単信心】側のぶん回りにはどうしても1マナマナクリが絡むため、《魔女のかまど》、《大釜の使い魔》、《波乱の悪魔》の展開に焼き払われてしまうためです。

サイド後:微有利
特にメインと変わりません。後手は1マナマナクリを少し減らすのも手かもしれません。

赤単アグロ

IN:《大食のハイドラ》×2、《エシカの戦車》
OUT:《大いなる創造者、カーン》×2、《ニッサの誓い》

メイン戦:五分~微有利
先手後手が大きく影響するマッチアップ。できるだけクリーチャーを展開してコンバットによるダメージは抑えたいところ。受けるミッドレンジのイメージです。
《熊野の食刻》がいる状態だと《老樹林のトロール》が死亡しても追放されるのは見落とさないように。また、逆に《損魂魔道士》も一緒にいて戦闘ダメージなしで死亡する場合はマイナスカウンターによるものなので、追放されずに死亡誘発します。
たまに直接火力をケアして、ゲイン目的で《修復の噴出》することもあります。

サイド後:五分~微有利
《大いなる創造者、カーン》は基本間に合ってないので、減らして《大食のハイドラ》、《エシカの戦車》を投入します。
《ゴブリンの鎖回し》、《暴れ回るフェロキドン》のことも少し考慮しておいた方がいいでしょう。

青単スピリット

IN:《大食のハイドラ》×2、《空殴り》
OUT:《大いなる創造者、カーン》×2、《世界を揺るがす者、ニッサ》

メイン戦:不利
後手だと相手が事故る以外にはどの部分を引かれていてもほとんど負けなので、不利です。先手でぶん回りであれば、勝機はあります。ダイスで勝ちましょう。

サイド後:不利
サイド後は《空殴り》を何枚取っているかで改善具合が変わります。今回は1枚なのでメインよりはましですが、五分以上になってはいないでしょう。やれることだけやってぶん回りと相手の事故に期待しましょう。

アブザンパルへリオン

メイン:微有利
相手の先手3T《大牙勢団の総長、脂牙》>《パルヘリオンⅡ》には対応できませんが、こちらの《大いなる創造者、カーン》>《トーモッドの墓所》のヘイトパーマネント2枚展開も相手にとって厳しいです。
また、《茨の騎兵》が2体以上並ぶ展開となると《パルヘリオンⅡ》が出てきてもあまり有効なアタックになりません。
よって、基本は《大いなる創造者、カーン》コントロールとして振る舞い、場を展開しての封殺を目指しましょう。《エシカの戦車》での横並びもあるため、こちらからはあまり殴りにいくというよりクリーチャーでPWを守り、最後は無限で締める展開になりがちです。
《ウィザーブルームの命令》を採用しているため、マナクリと《狼柳の安息所》がいっぺんに割られる可能性があります。これを考慮したプレイ順は一考の余地があります。
《ウルヴェンワルド横断》を採用している場合もあり、墓地回収等も含めて《耐え抜くもの、母聖樹》にアクセスしやすいため、アーティファクトが割られやすくはあります。《王神の立像》があまり信頼ならない点は認識しておきましょう。

サイド後:微有利
こちら側のやることはあまり変わりませんが、【アブザンパルへリオン】側は色々プランを変えてくる場合があります。基本優位には進められますので、相手の出方を伺いつつ、コントロールしましょう。

白単人間

IN:《大食のハイドラ》×2、《エシカの戦車》
OUT:《大いなる創造者、カーン》×2、《ニッサの誓い》

メイン:微不利~五分
先手後手の差が大きいマッチアップ。やれることをやるだけですが、《精霊への挑戦》でダメージが抜けてくることに注意が必要なのと同時に機体、《世界を揺るがす者、ニッサ》の土地クリーチャーは無色ブロッカーであることを覚えておきましょう。

サイド後:微不利~五分
先手は間に合いやすいですが、後手は厳しいのは変わらず。《スレイベンの守護者、サリア》はまりはありますが、それを考慮してマリガンするほどではありません。クリーチャー展開が間に合えば、なんとかなります。

ロータス

OUT:なし
IN:なし

メイン戦:有利
展開して殴るでは間に合わないため、《大いなる創造者、カーン》で順々にヘイトパーマネントを並べるコントロールになってください。
マナ加速から《大いなる創造者、カーン》であれば、基本間に合います。《ニッサの誓い》で全力で《大いなる創造者、カーン》を探しましょう。
メインでのヘイトパーマネントの並べ方としては、余裕があれば《真髄の針》(《耐え抜くもの、母聖樹》指定)、《減衰球》、《王神の立像》と置きましょう。余裕がなければ、《減衰球》を優先してください。また、基本的に第一メインで置物は置くように。《真髄の針》を置く際に《演劇の舞台》コピーだったり、《減衰球》置く際に《睡蓮の原野》からマナ浮かしたりします。そこのマナから《天上都市、大田原》でバウンスもらったりしないために第二メインに移って浮きマナを消しましょう。
次のターンにコンボが決まりそうだが、《減衰球》が置けないときはせめてもの抵抗として《トーモッドの墓所》を持ってきましょう。《溺神の信奉者、リーア》ルートは抑制できます。

サイド後:有利
【ロータス】と分かっている場合はマリガン判断が重要になってきます。マナ加速からの《大いなる創造者、カーン》が見えるハンド以外はマリガンです。そうはいってもマナ加速と《ニッサの誓い》があれば、キープではあります。それ以外のパターンとしては3T目《収穫祭の襲撃》の可能性があるハンドも《大いなる創造者、カーン》にアクセスできる可能性は高いため、キープになります。
サイド後の【ロータス】はディッチャ、《真髄の針》をサイドインしてきます。すぐさま出せなくても《大いなる創造者、カーン》で加えるのは《減衰球》を最優先にしましょう。ほかのアーティファクトを加えて《真髄の針》されると目も当てられません。
早い段階で《真髄の針》で《大いなる創造者、カーン》を指定されてしまってもあきらめないで《大いなる創造者、カーン》、《龍神、ニコル・ボーラス》と並べれば、《減衰球》を手に入れることができます。

ミラー

OUT:なし
IN:なし
《大食のハイドラ》1枚追加程度はあり

メイン戦・サイド後:五分
ほとんどどちらがぶん回るか運ゲーです。《茨の騎兵》が互いに出ると止まるので、どちらかが圧倒的に横ならべしない限りは殴れない状態になります。したがって膠着した場合は大体無限コンボで決着がつきます。《不滅の太陽》を置いてくる場合もありますが、2枚ずつ引いてもPWまみれでどうにもなってない場合もあるので、あきらめずにクリーチャーで押し切れないか、《耐え抜くもの、母聖樹》引くまで耐えられないか頑張ってください。
また、互いに決め手がない状態となったときに不用意に《ハイドラの巣》で殴ったりすると《茨の騎兵》の死亡誘発でデッキの上に《大いなる創造者、カーン》や《茨の騎兵》を積まれて死んだりするので気を付けて。

最後に

【緑単信心】は簡単なデッキと言われがちですが、選択肢の数は途中から爆発しますので、本当に最適なプレイを目指すのは意外に難しいところです。故にやりこみがいもありますし、パイオニアにおいて悪くないポジションには居続ける可能性もありますので、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき有難うございました。

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