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【阪神タイガース制覇】横浜ファンだけど、<虎党>のみなさん、おめでとう!
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【岡田彰布監督が阪神ファンに贈る言葉】
「ファンの人たちもちょっとね、優勝の余韻、日本一の余韻にひたってね、それでゆっくり休んでほしいですね。応援疲れがあるかもしれないしね。のんびりとね、お酒でも飲んでね、1年間語り合ってもらいたいですね」
岡田監督のピタリ的中の<采配>、敵将ながらあっぱれ
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横浜ベイスターズの古参ファンが言うのもなんですが、今シーズンの阪神タイガースの戦いぶりは最後まで見事でした。
選手全員が文字どおり一丸となって「アレのアレ」に突き進んだことも立派でしたが、横浜との試合を見る限り、キャンプ中から「守りに徹する」と野球の王道を突き進んだ岡田監督の<采配>が、ピタッピタッと的中するのを羨望の目でながめていました。
日本シリーズ最終戦(第7戦)の試合後も、MVPの近本選手をしのぐ“岡田コール”が鳴りやまなかったのは、日本一の栄冠が選手の奮闘はもちろん、1年めの岡田監督の<采配>によるものとファンも熟知していることのあらわれ――敵将ながらあっぱれでした。
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ひるがえって、わが三浦大輔監督の采配は比較するだに幼く、敵チームのいやがることをわざわざ避けるような消極的なバント作戦やらチグハグな継投策、佐野選手を先頭バッターに据えてみるとか、アンダースロー右腕の青柳投手攻略のために理想のオーダーを崩してまで左バッターをずらりと並べたり、ファンでさえ頭をかしげるような打線の組み換えや継投が目立ち、岡田監督いわく「楽に勝負させてもらい助かった」――なんともはや、大人と子供ほどの違い、勝負にはなりませんでした。
はじめは“けったいなおっさん”、でも今や、すっかり岡田ファン
連れ合いとの岡田監督の初印象は、けったいなおっさんやなぁ(失礼!)というものでした。
ベンチでは鶏のように首をしじゅうキョトキョト振っているし、いつもパイン飴をなめて口を動かしているし、勝利インタビューでは、耳に合わないのかイヤホンをいつも気にしつつ、そのくせとぼけた面白いこと言うし。
でも、いつしか岡田監督のファンになってしまい、連れ合いと「しゃべりがおもろい」と感心することしきり。
翌日のスポーツ紙やWEB記事を読むと、選手とは近すぎず離れすぎず、(名将・野村監督のように)マスコミを通じて選手にメッセージを送っているような、そんな組織における巧みな心理操縦術がうかがえました。
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朝日新聞の阪神担当記者(いつも熱い記事を書く、その名も大坂尚子さん)は、日本シリーズ第7戦後の戦評を、こう綴っています。
「選手と適度な距離を取りつつ、絶妙なタイミングで声をかける。大事な場面で使い、信頼を示す。岡田監督の人心掌握術が、開幕投手(※青柳投手のこと)を最後の最後に復活させた。」
“ミエちゃん”いじりに見る、岡田監督の<情>
さて、日本一を祝うビールかけ(消費したビール4000本~いつももったいないと思う)の会場でも、岡田監督が「きょうは思いっきり暴れてください」と言うと、若い選手たちが「うおーっ」と大歓声をあげ、考えてみれば、岡田監督(65歳)はルーキー森下選手(23歳)をはじめ親子以上の年齢差、なんとも微笑ましい光景でした。
それに、岡田監督は、ミエセス選手(27歳)をいじるのも忘れませんでした。
「ミエちゃん、今日も(あんたが)主役ちゃうで」
9月14日、セ・リーグ優勝のビールかけ会場でも、<きょうの主役>と書かれたタスキがけのミエちゃんは舞台の前に陣取って、みんなを盛り上げているのを目ざとく見つけた岡田監督。
「ミエちゃん、あんたは主役やないで」とけん制して、みんなの爆笑を誘ったことを再現してみせたのです。
*(註)監督、選手の年齢は今年3月30日開幕時のものです。
試合の出番がなくともベンチで懸命に声援を送るミエちゃんは誰からも好かれる人気者、全選手のマスコット的存在。
その証拠に、日本一となった試合後のグラウンドセレモニーで、ミエちゃんはチャンピオンフラッグの端をつかもうと喜び勇んで突進するのを大山選手たちはふざけながら羽交い絞めにして邪魔しようとする光景を見たとき、ミエセス選手はチームのムードメーカーなんだなと嬉しく思ったものです。
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そうした選手間のムードを知る岡田監督が、ミエちゃんをさりげなく宴会の<主役>にしてしまうあたり、うちの三浦監督も少年時代に地元の<岡田ジュニアチーム>の一員で、大の岡田ファンだったそうですから、同じ大阪人として、これくらいのジョークでチームを和ませてほしいもの。
――ここでぜひ言っておきたいのは、選手への気配り心配り、それに<夫婦愛>のエピソードを含め、<情>に長(た)けている人だなと、岡田監督を見ていて、つくづく思う、そのことについてです。
その<情>をしみじみ感じさせられたのが、今季の7月25日、対巨人戦の甲子園球場での<横田慎太郎さん 追悼試合>でした。
(つづく)