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【ヨコハマ筒香劇場2024】<第2幕>5月11日の大逆転勝利弾!

強風にホンローされた横浜先発ピッチャー

5月11日、阪神タイガースとのデーゲーム――。
この日、横浜スタジアムには強い浜風が吹き、試合も大荒れとなった。
 
中川颯(横)と伊藤将(神)の投げ合いで始まったが、中川は球威がなく、上空を舞う風に流された不運なポテンヒットにも泣かされ、とどめは近本選手(神)の満塁ホームラン。

3回を終えたところで、早くも9―2と7点のリードを許してしまった。
 
この時点で、先発の伊藤の安定した出来と阪神の強力なリリーフ投手陣を思えば、今日は負けるなと誰しも覚悟したはずだ。
 
ところが、横浜ベイスターズは3万3千人の大観客によるパワーに後押しされたのか、打撃陣はじりじりと得点を上げ、5回には京田選手の満塁走者一掃の2塁打伊藤投手をマウンドから引きずり下ろし、9―7と2点差まで追い上げた。

またも8回裏「神様、仏様、筒香様」の降臨!

迎えた8回裏、阪神は鉄壁の岩﨑投手がマウンドに上がったが、代打の桑原選手がフォアボールを選び、次に好調の蝦名選手が打席に立ち、外よりの真ん中を強打して、バックスクリーンに同点の2ランを叩き込んだ。

▲強打者・蝦名のホームランは2年ぶりの壮挙だった。

そして、この日3番の打順に入っていた筒香選手が岩﨑投手の3球目のど真ん中を強振し、ガキ~ンという心地のよい音色を残し、右翼席中段に勝ち越しの「劇弾」を放り込んだ。

※この項の画像は、すべてNHKBSのTV中継とCSフジテレビ「プロ野球ニュース」によるもの。

筒香のホームラン・フォームは、どの角度から見ても力強く美しい。
☛☛☛ダイヤモンドを一周するまでを連続写真でご覧ください――。

ここで、岡田監督(神)はたまらず岩﨑投手から岡留投手にスイッチしたのだが、横浜の勢いは止まらず、続く選手が、真ん中低めの変化球を阪神ファンが埋め尽くす左翼席最上段に特大ホームランを放り込んだ。

筒香選手に続いて、代わりばなの岡留投手から第5号ホームランを放つ選手。
▲今シーズン、チャンスの場面で不甲斐ない結果に終わることが多かったせいか、
牧選手はホームランを打った瞬間、珍しくバットを荒々しく放り投げ、吠えまくった。

これぞまさしく、「神様、仏様、筒香様」

ヤクルト村上選手が「村神様」と呼ばれるようになったのは、1958年のプロ野球(パ・リーグ)にさかのぼる。

当時の西鉄ライオンズ(西武の前身)の稲尾和久投手が、少年時代から小舟漕ぎで鍛えた腕と腰の力で、巨人相手の日本シリーズで(なんと!)4連投し、西鉄を日本一に導いたところから、「神様、仏様、稲尾様」という後々まで語り継がれる尊称が生まれ、それが「村神様」のルーツだ。
 
こうしたエピソードを、鼻たれ野球小僧の頃に「少年サンデー」「少年マガジン」や新聞のスポーツ欄を読んで頭にしみついていたから、とっさに「神様、仏様、筒香様」という言葉が頭をよぎった。
 
――いや、それにしても、「蝦名だ筒香だ牧だ/ベイ7点差逆転」(2024/05/12付朝日新聞見出し)、抑えの森原投手が9回をぴしゃりと抑え、11―9と阪神に打ち勝ったときの喜びといったら、“いやな世の中”にあって、久しぶりに活気をもらった気がする。

感涙のファン筒香選手がホームランを打ち、阪神に大逆転で勝ち越した瞬間、若い夫婦が抱き合って喜びを表していた。筒香のホームラン効果は絶大だ。

もし……もしも……、筒香選手が横浜に帰っていなければ、5月6日ヤクルト戦と、この日の阪神戦の大逆転勝利は確実になかった。
 
それだけに、喜びもひとしお、
最高の1日だった!

*****
 
(つづく)
【ヨコハマ筒香劇場2024】しばし休演!~5月12日阪神戦、14日巨人戦


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