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合気評論9

合気道総本部師範部長である藤平光一氏が書かれた『写真解説合気道』なる著書を読んでも、盛平翁が考案されたという「合気道」の技と大東流合気柔術の技では、一体どこがどう違っているものなのか?わからないのであります。盛平翁は、どんな基本技や応用技を考案されたというのか?彼らの著書の分解写真を見ても、道場における実技指導を見ても・・・

彼らの「合気道」にとって大切であるとする基本技として説明されている、四方投・入身投・1~5教までの片手取・両手取・袖取・肩取・後取などの変化技を含め、小手返・呼吸投(大東流合気柔術の合気投のこと)は、全部大東流合気柔術の初伝技法そのものであり、彼らが書いているどこを探しても、盛平翁が考案した技などが見当たらないのであります。これは、大東流合気柔術の技とその名称を、そのまま完全に「合気道」に塗り替えたものであることから当然の帰結ではありますが・・・

とはいっても、「合気道」がここまで人気を高めたのも、盛平翁が大本教の組織力のベルトに乗ったこととともに、当代まれに見る合気武道の達人であったことは紛れもない事実であります。

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