名前をつけるということ
大東流合気柔術には名前がついていない技がたくさんあります。技の数も多く変化技もたくさんあることから、代表的な技、特徴的な技に名前がついているだけです。
ところで、技とは攻撃に対する制御動作と一括できます。この制御動作というブラックボックスの中に存在するハズの法則性を見つけるため、陰陽・表裏などの二元論を用いて分類整理し名前をつけました。
名前をつけることで、他の要素と区別することが容易となり、見えないものが見えるようになります。攻撃に対する一連の動きを大きく体捌き・技と分けて名づけ、体捌きと名づけることからさらに、手捌・腰捌・脚捌が見えるようになり・・・、技も投技・抑技・極技・固技が見えるようになり・・・、という感じです。多くの形はこのようにして整理されたものだと思われます。
ということから、名前がついていない技を教わったら、自分で名前をつけてしまう、でも「小手返の応用1」とか「2か条の変化2」とかはお勧めしません。イメージがわかないからです。どうせつけるなら「必殺小手返」、「悶絶2か条」、「天使の誘導」(全部テキトーです。)など、まずは自分に分かる名前がいいと思います。
名もなきものに、名前をつける、動物でも他のなにかでも名前があると愛着がわき、特別なものという気がしますね、このこと自体は名前を付ける側の勝手な論理かも知れませんが、自分にとって、あるいは多くの人にとって有用なら、多いに活用すべし、と思います。