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「兵法百首」から読み解く「新陰流兵法」16

兵法の 数の習いを 聞く人も よく使わねば 手はゆかぬなり
補足説明:流派によって数の多寡はあるでしょうが履修すべき形、というものがあるハズです。形の稽古によってその流儀が教えている術理を自得し、自在に使えるようになることが大事で、形をたくさん正確に覚えるということは、その本質ではありません。
 
水月の 用心をせぬ 兵法と 心を置くも ところありけり
補足説明:敵の動きに追従しつつ、間合にも気を配ることが大事です。具体的には、敵の動き従って動く(回る)、前足先を敵の動きに追従して動かすなどです。
 
身足手を 盗む位の 有物を 用心して使え 兵法
補足説明:新陰流兵法では、足を使って間を盗む方法を左足(さそく)といいます。左足で盗むことが多いことから、そう称しますが、右足で盗む場合も左足といいます。また、手や体を意図的にさらして間を盗む稽古もします。いずれにせよ、間合を制する者の勝ち、ですからこれを体得することが重要です。

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