呼吸体操の秘密(上)
鶴山先生はカルチャーの講座の初めに必ず呼吸体操をやっていました。それだけ重要だ、というメッセージを込めていたわけです。先生は、この呼吸体操をマスターすれば、これだけで一流一派を立ち上げることが出来る、また、呼吸体操をやれば気功法の練習は不要だ、とも語りました。私も含め受講生たちは、呼吸体操は具体的にどう使うのか、知りたくてウズウズしていたものです。
さて、鶴山先生が久琢磨から受け継いだ大東流の全容、すなわち大東流三大技法には、それぞれ体捌の形がセットされています。柔術には柔術拳法、合気柔術には合気柔術拳法、合気之術には呼吸体操という具合です。また、それぞれの形には、素手捌きと得物を用いた捌きが伝えられています。
柔術拳法と合気柔術拳法は、入身・転身が主体の形ですが、呼吸体操はこれらに技をセットした総合的な形になっています。技とは、入身投・一本捕・小手返・回転投・四方投などで、これが連続動作の中に組み込まれた優れものです。