合気二刀剣のこと7
奥伝
二刀対太刀
第1か条 投げ太刀の事
第2か条 虎乱の構えから回刀の事
第3か条 前後二人掛の事
第4か条 下段十字構えから合掌斬の事
第5か条 上段十字構えから合掌斬の事
解説 第1か条は新陰流兵法の天狗抄、二刀打物とほぼ同じ形です。合気二刀剣は二刀側が勝ちますが、新陰流の二刀打物では打太刀が右手の小太刀を手裏剣に打ち、仕太刀がひるんだところ、太刀を両手で掴み打ちかかり、仕太刀はこれを破る、というものです。「小太刀を手裏剣に打ち」というのは、小太刀が突き刺さるように投げるのではなく、水平に目線を隠すように投げます。新陰流兵法は元々介者剣術ですから、水平に投げることによって目の前の空間を封じようとするのです。
第2か条は二刀の回刀ですから、手首関節が重要になります。素振合掌剣の鍛錬の成果が試される形です。
第3か条は、前後から敵に挟まれるという想定で、新陰流兵法の天狗抄の二人懸とよく似ています。大東流合気柔術には、前後二人掛という形はたくさんあります。足捌・腰捌で入身・転身するところに特徴があります。
第4・5か条は、十字構えの捌きの教えです。十字構えにも上段・中段(虎乱)・下段とありますが、ここでは上段・下段の応用変化としての使い方を教えています。