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大東流の口伝27

日本伝合気柔術には、この軸意識の醸成のための稽古法が用意されています。まず、合気柔術躰動法(杖対太刀の形のことです。)で、「ひざ下直角」の軸を覚えます。「ひざ下直角」とは脛骨を地面に対し直角に立てることで作る軸のことです。半座捌き、半座半立捌きにも多用されます。新陰流兵法においても重要なもので、いわゆる内伝の「二の切り」の姿勢作りの中に出てくる体の使い方です。

ところで、軸は意識することで仮設できるのですが・・・、
そんなことを言われても??? でしょう。

そこで軸を体外に移設し「見える化」する稽古法も用意されています。杖による合気八方です。合気八方(八法)とは、半座半立による合気投の鍛錬法ですが、これを杖によって施技するのです。
具体的には、右半身で右「ひざ下直角」を作り、杖を右脛骨に平行(地面に対し直角)に立てます。これを敵が掴みに来るところ、我は杖を軸に回転しながら敵を前方・後方に投げるという技法です。このときひざ下直角の軸と外部に移設した軸(杖)が平行に動くことで通力できる、ことを覚えるのです。なお、この技法は、槍を地面に立てて休んでいるところ、敵が槍を掴みに来る、という想定だと教わりました。

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