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武道と礼儀作法2

ここから、鶴山先生のメモです。
 
武田時宗氏から聞いた話し
父惣角が私を同行して、小野派一刀流(中西派)の高野佐三郎(1862~1950)の家を訪問した時のことである。病床に伏していた佐三郎を見て、惣角は「あの年で病気とは本物ではない」と言った。その後、何があったのか、惣角は突然玄関から表に飛び出た、あっという間のことであった。惣角によれば「家は敵の城である」「一番恐いのは、玄関の外に敵が伏している時である、油断したところを斬られる」これは武道家の心得である。(続)

補足説明:このメモの冒頭部分です。一見、礼儀作法とは関係なさそうですが、後でつながります。武田惣角は、武道家の心得と語ったそうですが、惣角自身、昭和初期のこの時代、未だ狙われる理由もあったのです。それは「福島の土木作業員との乱闘事件で暴力団員を斬ったり(正当防衛)、北海道では警察の依頼もあり博徒等を一掃したことなどから、その筋からはブラックリストに載ったお尋ね者であったのです。また、彼らのネットワークは全国的なものでしたから、どこに行っても常に命をねらわれる可能性があったからです。」-武田惣角の思い出-から


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