大東流の三大技法(続)5
大東流柔術皆伝の口伝による整理は、上記のとおりですが、次のように説明されてきたので、混乱を招いた(意図的かも知れません)のです。
大東流柔術の構成は・・・
108本の組技+長者の術10本からなり、
前半72本が大東流柔術、後半36本が合気柔術、10本が長者の術である。そして、後半36本は御信用之手である。また、柔術技法を省略して実戦で用いる方法も御信用之手という。
いかがでしょう、訳が判りませんね。鶴山先生のメモによると、久琢磨が武田惣角に「大東流合気柔術秘伝奥儀(36ヵ条)」「大東流合気柔術極秘八十四ヵ条」など巻物の技を順番に教えて欲しいと頼んだところ、そんなものはどうでもいいと一蹴された、とあります。
なお、鶴山先生伝の柔術は柔術本編と、別伝としてそれを簡易化した合気柔術118本が教習されます。確かに、柔術だけを習うと、それをどう使ってよいかは判らないのです。江戸柳生系合気柔術の履修者であれば自在な動きを形の中で身につけていますから、柔術の応用は簡単です。ここで、柔術を習うクラスと江戸柳生系合気柔術を習うクラスとの違いがはっきり判るのです。(柔術概説終り)
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