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触感のこと

大東流には、皮一枚という口伝があります。相手の手などに触れて皮膚が少しズレる程度動かせば、相手は崩れますよ、という内容です。

ところで、触感とは、さわり心地のことですが、これは主観的な質感であって、体験的なもの、イメージと言ってもいいかもしれません。分かりにくいし、伝えにくい、で、これを論理的に説明しようとすると、更に混乱を招く・・・と言ったものです。

さて、皮一枚という口伝は、聞けばすぐ理解できるものですが、これを触感として体得するのが難しいのです。力技の稽古では、相手をとらえた感じ、或いは、自分がつかまった感じ、といった感覚は得られません。
わかっている人からスキンシップを通じて教わるのが一番ですが、それでも時間がかかります。そういう世界もあると信じて稽古に向き合う、これが大切なのだと思います。

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