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大東流合気柔術-攻撃太刀之事(上)

『考証武芸者列伝』は綿谷雪(わたたにきよし)が1982年に出した武芸考証随筆です。この中に「塚原卜伝高幹」の項があり「一つの太刀の疑問」について書かれています。このメモでは、塚原卜伝の極意太刀として有名な「一つの太刀」についての綿谷雪の解説に対するコメントという形で、鶴山先生の口伝に対する考え方などが述べられています。なお、同書は「武芸落穂集(163頁分)」を増補し『考証日本武芸達人伝』として2014年に発行されています。
ところで、「一つの太刀」は新陰流兵法の勢法の中に新当流を破る技として組み込まれ現在に伝わっています。具体的には三学円の太刀(内伝)2本目の斬釘截鉄の打太刀が「一つの太刀」を使います。この打ちを新陰流兵法では曲尺(かねじゃく)の打ちと呼んでいます。普通の打ちでは届かない間合いでも届かせるという斬り方ですが、右手右肩を伸すことから少し半身となるため、もの打ちに力が十分乗らないという欠点もあるのです。 

綿谷雪の「考証武芸者列伝」の中に一つの太刀の項があった。以下引用すると・・・

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