見出し画像

視界が開ける瞬間

登山をしていると視界が開けるポイントがあります。木などに遮られて何も見えずひたすら歩いて、突然、視界が開け景色が変わる、感動の瞬間です。

稽古でも同じような瞬間があります。雌伏すること数年、毎回上手くいかない反復稽古を繰り返していると、何かの拍子に突然、視界が開け、いろいろなことが分かる(分かった気がする。)ことがあります。
その時点で実技が追いついているかは疑問なことが多いですが、見えている景色が明らかに違う。こんなことは滅多にありませんが、知的な満足というか、最高のご褒美でしょう。
どれだけ、教わったか、練ったか、悩んだか、本気の稽古の結果として、この瞬間が訪れるのだと思います。

そうはいっても、いつまでたっても視界が開けないのは辛いですよね、そこで、お勧めはプチ満足、毎回の稽古で、何かが少し分かった気がすることです。ほんの小さな気づき、力の抜き加減とか、一体化感とか、触感のこととか、こういったことです。そうすると、木陰からチラチラ景色が見え隠れ、視界が開ける瞬間が必ずやってきます。

武術の稽古は一朝一夕に効果が現れるものでもありませんが、体や頭は進化し続けます。達人の域に達することを夢見て、稽古に邁進いたしましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?