大阪本社に伝わる古武道 大東流(朝日流)合気柔術1
「故植芝盛平先生の名演武映画(下)」中、久先生が紹介していた名文を紹介しましょう。朝日新聞社報・朝日人からの引用です。筆者は当時の整理部次長天津裕(当時41歳)氏。記事の中で、「合気柔術は講道館柔道の極の形が極端に発達したもの」と想像するとよいとありますが、YouTubeなどない当時、柔道を知っている人は多かったので、判りやすい説明だったのではないか、と思います。
先日、大阪本社の食堂の掲示板に次のようなポスターを貼りました。
大東流合気柔術会員募集
合気道のもととなった古武道です。
わけあって大阪本社に伝わっています。
世間では朝日新聞流とも呼ばれています。
それ以後、社内の人からよく質問を受けます。「おい、本当か。なんでウチにそんな武の秘術が伝わっているんだ。」「合気道とどう違うんだ。そもそも合気道と柔道はどう違ってるんだ。」・・・
柔術諸流の中でも特異な存在であった合気柔術が、スポーツ化した合気道とは違う、古武道のままの形で大阪本社に伝わっているのは事実です。時代がかっていえば、日本広しといえども、朝日新聞大阪本社だけに伝わっています。以下「わけあって」の内容をお伝えします。
柔道と合気柔術
話の順序として、合気柔術とはどんなものか、からお伝えしましょう。柔道との対比でお話しするのが、最も理解を得られやすいかと思います。
ご承知のように、柔道は組打ちをします。ところが、合気柔術は体が触れ合ったとたんに勝負がついてしまいます。これは合気柔術が極め技や当身技を多用するからです。「それじゃあ、空手とはどう違うんだ」とご質問がありそうですが、空手ほど当身技に頼りません。あくまで投げ技や極め技が主体です。柔道をよくご存知でしたら投の形、固の形、柔の形など7つの形のうち極の形が極端に発達したものとご想像になれば、当たらずといえども遠からず、といったところでしょうか。
合気柔術の「合気」も他の柔術諸流と違って、触れ合ったとたんに勝負をつけることを強調したのかも知れません。
「エイッ」などと大きな声で気合をかければ、気合だけで相手が吹っ飛んだように見えたのかも知れません。
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