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安全・安心と武術2

さて、江戸柳生系合気柔術(合気道の原典)はこの安全・安心という視点から見ても、その構成がよく考えられていることがわかります。相手の攻撃(危機)に対して体捌と技法で応ずるという単純な図式ですが、体捌と技の中に多重安全構造が仕組まれているのです。稽古では、あらゆる攻撃を想定して、体捌を駆使することを学びます。

ところで、体捌とは大きく3つに区分されます。
 ①手捌(旋手・抜手・掛手・当身)、
 ②脚捌・腰捌(入身・転身)、
 ③受身です。
この体捌を多段的に用いる・連続変化で活用する、教外別伝で習得した得物(杖・太刀・小太刀・懐剣・鉄扇)も利用する。

技法も同様です、1つの技で勝負はしないのです。相手の状況によって技を変え、また、自分のミスで技が掛からなかったら技を変え、返技に来ようとしたら先回りするなど自在に対応することを学びます。これは、変化連携技法といいます。

このように、体捌と技法を外部化して安全な状況を作り出すよう努力することによって、安心を得ようということなのです。

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