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極意秘伝のはなし26

2事之数
技の数は45本である。陰中の陽、陽中の陰とすれば90本になる。これで勝てなければ、最初の45本に戻ること。

3身を鞠(きく)するの図並びに歌
これは乱(みだれ)や変化に応ずる理である。身をきくし(まりのように、身を丸くかがめ)て、心は風・和であると教えるのである。
 ○(まるき)とも なお円かれや 人心 角のあるには 障り安きに
この歌の意味は、無であるよりも、一廉(かど=目に付く特徴)ある心持ちを教えることにある。有無の二理、有ると思えば有るし、無いと思えば無いのである。初めて事をするとき、無になれというのは、前の悪心を無くして、後の教えをよくわからせるための方便であって、完全な無というものはない。 
 ○(まるき)とも 一廉あれや 我が心 余り円きは 転びやすきに

4天地陰陽和合之事 既述
5上中下之事 既述

6上手之評
技をどれだけ習得しても、その上達に尽きることはない、これを上手の芸という。当流の柔では、技を極めて勝つと教えるが、技は尽きず極めれば、また新たなレベルに行くので極まることはないのである。もっとも、勝負を見ると、自分より上手に逢うと負ける。そうすると、心が屈して怖がる気持ちが生ずる、そうなっては、なお勝ち難い。そこで、当流では、上手という言い方はしない。心を収めて、臨機に工夫対応し、技に心が動揺しないように、と教えるのである。

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