合気柔術の技法6
入身投のこと
塩田剛三は入身投の序の形をやっている。両手を互いに合わせ、相手の襟を掴み右胸前に引き寄せる。号令は5まで、最後の残心が大切。養神館の破は、入身投の表技で、万生館のは裏技である。
返技は・・・
正面打入身投から四方投に返し、四方投から外回りで入身投とする。この時、裏入身投なれば返せないが、表入身投の場合は、身からしゃがんで入身投を外し、右腕を伸し相手のひざ関節を手刀で押し倒す。後は、足の親指を押さえて両足を重ね、上の足の親指(実際は3本)を押しつける。
電電流(仕合用の技法)は・・・
1普通の入身投に右足を六法に踏み出し、右横に投げ倒す。
2普通の入身投に左足を引いて、スクリュードライバー式に上から下に
叩きつける。
3普通の入身投から右腕(ひじ)を相手の首に巻きつけ、両足を前方に
投げ出し首締めにする。
4普通の入身投から右足を相手の背中の真ん中に出し、首を捻るように
腕を巻きつけて極める。
小手返のこと
これも初伝技法は表裏の2本である。表技は、養神館流の基本と普通の技に残っている。戦後派の砂泊、吉祥丸などは皆裏技である。
中伝技法は返技、一例として
取られた小手を右足と同時に引きながら下から返し(水切之事)、左手で相手の手首を取り、右手はひじを押さえ、左足を大きく後方に引いて倒し、左足をテコにして相手の左腕を極める。
この返技の返技(二段返し)は、猫之手伝の四方投と積極的受身である。
小手返裏の返技は、相手が後方に回るとき、同時に右足を引いて相手の腕下をくぐり・・・極めて投げる。