見出し画像

大東流の奥伝-ヨギとのドッキング-1

大東流の技法体系に関する鶴山先生のメモです。読み物的なものですが、重要情報てんこ盛りという内容です。なお、内容的には既述「七重八重の口伝」と一部重複しています。

さて、大東流は個々技法の素晴らしさは当然ですが、真のすごさは、その体系自体にあります。全体をとりまとめるコンセプトを考えた西郷頼母を中心とする人たちは、一流の知識人でした。ともすれば、散漫でまとまりがつかなくなる技法群をある視点で整理する。その視点も一つだけではありませんから、その解釈・運用・展開も無限に拡がっていくのです。技法にしても、例えば、柔術の中には、ほぼすべての術理(柔術テクニック)が内包されていますから、その一部を取り出して会派を展開しているところもあります。

特に「合気」は、各流・各派それぞれ独自の展開がなされている、といえるでしょう。「合気」という言葉は共通なのに、全然違う技に見える。これらは、その統一理論がわかっていれば、何が違うのかを含め理解は容易なのです。しかしながら、大東流は部分から全体が見えないように工夫されていますから、この秘密を知らない限り、理解しがたい体系なのです。また、理論がわかる=実技ができる、ということではありませんが、統一理論を知っていれば、稽古の方向性や目的が見えますから、合目的的な稽古が可能になるのです。ひたすら、汗をかく稽古もありですが、頭や意識的な体使い(コントロール)をする稽古で、満足度を上げたいものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?