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大東流の三大技法5

三代技法は、その内容、考え方(発想法)、技法のすべてが違っている。これは階級に応じて指導するものとして構成されたからである。ここでいう階級というのは、士農工商のことではなく、武士の階級のことで、上級・中級・下級武士の三段階のことである。当然、各技法の指導者にも階級があり、下位の指導者は上位の者を教えられない、そもそも内容が異なるからである。例えば、現代でも小学校・中学校・高校・大学とそれぞれの階層に応じて先生の資格が異なるが如く、会社で言えば、主任訓練・課長訓練・部長訓練のようなもので、主任訓練の教官が部長訓練の教官になれないのと同じある。三大技法の区別は、その指導者の資格でもあったのだ。 

合気柔術の初伝として柳生流柔術があるのは、合気柔術は若殿・家老の子どもが最初習うもので、世襲制の徳川時代では、第一線のサムライが必修とする鍛錬法(柔術)は必要としない。生まれながら指導者としてのエリート教育が必要だったのである。世襲制の社会では必ずこのシステムがある。いわば帝王学のようなものである。

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