大東流の三大技法(続)24
連携変化動作とは、我が技を掛けたとき、抵抗があったり、掛からなかったり又は返技を掛けられそうになったりした場合に、これに応ずる変化動作のことをいいます(『合気道の秘密』96頁より)。これを鶴山先生は「一人返技」と呼んでいました。
技を掛けるには、常に「実」を意識しなければなりませんが、
「虚(スキ)」は生じてしまうものです。力みが出て相手の反射神経を刺激したり、逆に緊張感が抜けてしまったりすることは、よくあることです。また、相手も意識的かどうかは別として抵抗する場合があります。封じ技を使った消極的な抵抗や返技を掛けに来る積極的な抵抗などです。
仕事などでも同じですね、自分がミスをする、関係者が何らかの抵抗や妨害をしようとするなど、程度の差こそあれどこにでもあると思います。このような状況に陥ったとき、そのまま突き進んでも上手く行きません、何かしら変化した対応が求められます。
連携変化動作を稽古することにより、こういった場合の対応方法を教えるのです。合気柔術においては、基本的なパターンは用意されていますが、これを惰性でなぞっても意味はありません。どういう状況(意識的に作る場合でも意図しないでなった場合でも)かを把握し、稽古することで体得できるのです。