私のサッカーノート/#25 前川 恵里佳(関西第一代表 武庫川女子大学)
①サッカーとの出会い
私がサッカーと出会ったのは、小学校4年生の時でした。 学校の友達に誘われて地元のクラブチームの体験に行き、 その日にサッカーの楽しさに気付いてからは約12年間、 サッカー一筋で生きてきました。
地元の中学校には女子サッカーのチームが無かったため、 小学校を卒業してからは京都市内にある中高一貫の学校でサッカー を続けることにしました。
また、私の地元には最寄駅というものがなかったので、 両親には毎日車で駅まで送ってもらっていました。 今思い返しても、6年間毎日文句も言わず、 朝早くに起きてお弁当を作り、 送迎をしてくれていたことは本当に凄いことだったと思います。 両親の協力がなければここまでサッカーを続けることも出来なかっ たので、両親には感謝してもしきれません。
中学では2回、高校では3回全国大会に出場し、 高校1年生の時にはインターハイで準優勝することもできました。 そのため競技成績には満足し、大学はサッカーではなく、 勉強や就職の事を重視して進学しようと考えていました。
しかし高校3年生の時に自分達の代でありながら、 一度も全国大会に出れなかったことに後悔が残り、 大学でも全国大会で戦えるような真剣勝負がしたいと思い、 武庫川女子大学に進学しました。
②大学生活と大学サッカー
大学入学当初は環境が大きく変わったということもあり、 毎日が忙しく、少しでも早く大学生活に慣れようと必死でした。 水泳の実技があった日は練習前からすでにくたくたになっていたの をよく覚えています。
一回生の冬には怪我をしてしまい、 半年以上サッカーが出来ないという期間もありましたが、 同期の子と一緒にリハビリに通ったり、 先輩と一緒にトレーニングをしたりと、 周りの人に恵まれていたおかげで乗り越えることができました。 この期間があったからこそ、 あらゆる角度から自分を見つめ直すことができ、 今の自分があると思います。辛い経験ではありましたが、 一生忘れることはありません。
今年の私達のチームには絶対的エースというような存在の選手がい ません。悪く聞こえてしまうかもしれませんが、 私はそれが今年のチームの良いところだと思います。 誰かに頼りすぎるのではなく、 試合に出る責任感というのを一人一人が持って試合に臨めていると 思います。実際、関西リーグでは様々な人が点を取り、 優勝することができました。 まだまだ実力では全国の強豪校に劣るかもしれませんが、 インカレではチャレンジャー精神を忘れず、 ベスト4を目指して頑張りたいと思います。
③将来のビジョン
大学卒業後はサッカーは続けず、 小学生の頃からずっと夢であった警察官として働く予定です。 部活と採用試験の勉強を両立させるのはとても大変でしたが、 往復4時間の通学時間を勉強時間に変える為に1年間だけ1人暮ら しをしたり、同じ警察官を目指す友達と一緒に勉強をしたり、 周りの人の応援や協力もあってなんとか夢を叶えることができまし た。
私が警察官になろうと思ったのは、東日本大震災の時、 人命救助に取り組んだり被災者の心に優しく寄り添う警察官の姿を 見たことがきっかけでした。何かがあった時、 ただテレビの前で見ているだけでなく、 すぐ救助に行けるような立場になりたいと思い警察官を目指したの で、将来的には機動隊に入り、 自然災害の多いこの国で沢山の人を助けれるようになりたいと思っ ています。
12年間やってきたサッカーを辞めるというのは正直寂しいですが 、 サッカーを通して学んできたことを必ずこれからの人生にも生かし て、立派な警察官になれるよう頑張っていきたいと思います。