セリエA第19節 ユベントス×サレルニターナ マッチレビュー
お久しぶりです、二浪です。気が向いたので今回はユベントス×サレルニターナのマッチレビューを書いていこうかなと思います。
試合開始前
ユベントスはロカテッリが累積で出場停止、カンビアーゾ、キエーザがそれぞれ風邪と怪我で欠場して順当なスタメンに。
サレルニターナはディア、カスタノス、ピローラが怪我、クリバリとカブラルがレッドカードで欠場してのメンバーに。
直前のコッパ・イタリアでは6-1でユーベが勝利しており、首位インテルを追走するユベントスにとっては絶対に落とせないゲームになった。
前半
ユベントス
ユベントスの保持タームは歪な433のような形。
ユベントスの保持タームでは左は空けているSB、WG位置を使いながらの旋回がメイン。ラビオがLSB一日落ちてチャウナを引き出しチャウナの背中のスペースをユルドゥズが使う。ダニルークがユルドゥズに意識を向けたら空いた背中のスペースにコスティッチ、ヴラホヴィッチが抜けながら前身を狙う形に。
左の空いたWGのスペースはコスティッチ、ユルドゥズが共に有効に利用できるスペースでコスティッチが上がっても良し、ユルドゥズが開いて使ってもよしで裏のスペースに飛び出せるラビオも同サイドにいることからバランスの良い形に。
右サイドはマッケニーとウェアがポジションを入れ替えながらボールを前進させる今シーズンの途中から右サイドで定着した形。
ユベントスの非保持タームは532ブロックを形成。プレスのスイッチ役は右IHのマッケニーがになって逆サイドに誘導して狩りきる形に。
サレルニターナ
サレルニターナの保持タームは343を形成
サレルニターナの狙いは上図のオレンジのスペース。今シーズンのLHVでのダニーロは迎撃or裏対応が甘く狙いとしては当然というような形。
ダニーロの判断の負担を増やすためにサンビアはラビオを引き出してマッジョーレはダニーロの前に立つことを徹底
サレルニターナの非保持タームは541
ユベントスの左の旋回を警戒したのかプレッシングではチャウナがジャンプしてプレッシング。対して左のカンドレーヴァはガッティorマッケニー(ウェア)にボールが出るまでプレッシングには出ず、右の旋回には着いていかずスペース管理を優先する形に。
ユベントスはユルドゥズがライン間で浮くシーンをいくつか作ったもののブレーメルがそこを見つけられず、右に誘導されて前身に苦労する形に。
対してサレルニターナは徹底した右サイドからの攻略に成功。右サイドでプレスにマッケニーが出た瞬間に逆サイドからダニーロの裏に展開。ニコルッシの右脇、マッケニーが戻りきれてないところからマッジョーレがシュートを決めてサレルニターナが先制。
この失点はマッケニーが戻れてないのは仕方なく、ダニーロが対面に対応しているのに中を埋めきれてないニコルッシの未熟さが出た失点に。
後半
アッレグリの三段階の修正
後半頭からユベントスは選手交代
ガッティ↔ルガーニ
コスティッチ↔イリング
殴られ続けた左の裏のケアにルガーニを投入しダニーロを右に。さらにユルドゥズとの内外での互換性を出せるイリングをコスティッチに代えて投入。
さらに後半頭から配置を変更する
狙いを上図の斜線スペースにし、相手サイドハーフを引き出すためにあえて相手の配置と噛み合う3バックの配置に。
48分のシーンはまさに狙い通り。相手SHを釣り出した背中のスペースを使ってからフィニッシュまで前進した形に。
52分、マッジョーレが二枚目のイエローカードで退場し、サレルニターナは10人に。リードを守りたいサレルニターナは531ブロックを形成
ユベントスの狙いは3センターの両脇の背中。
ニコルッシが頻繁にライン間に入るようになり、ラビオがアンカー位置に立つことが多くなる。
ここでアッレグリがさらに修正。
ニコルッシ↔ミリクの交代を行う。
後半からイルディズ、イリングの位置で横断からうちを覗けるシーンが多くなったもののライン間でできることが少ないニコルッシ、クロスターゲットになれるマッケニーが何故か外に流れてうちに入ってくるウェアの二枚が対角におり、裏のランニングをすることもないので停滞気味になっていた中、裏へのランニング、ライン間での仕事を共にできるミリクを投入する的確な修正だった。
ミリクを入れた効果はすぐに現れた。ハーフスペースから飛び出したミリクを外からウェアが追い越してクロス、流れたところをイリングが決めて同点に。
さらにユベントスはユルドゥズ↔ミレッティの交代。ユルドゥズは毎回65分の制限時間付きで出場させられているように見えるのでこれは試合前から交代することを決めていたように思える。
ライン間で受ける、ハーフレーンから飛び出す動きをできるミレッティの投入で攻勢を強めるユベントス。
数的不利のサレルニターナは勝ち点一を拾いに引き続きブロックを組むことに。
ミレッティはIHとしての仕事の質は高いものの外に流れてからの仕事は不得手。右サイドも
ミリクがトップ下的に振る舞うようになり、大外から単調なクロスを放るしかなくなっていたところでアッレグリの最後の修正。
ウェア↔ノンジェの交代を行ってミレッティが右IH、ノンジェが左IHに。
個人的にはこの交代は意外だったが、ノンジェは外に流れて横断するドリブルができ、対角にミリク、マッケニーが居る中での左からのチャンスメイカーとしての交代としては説得力があるものだった。
最終的にはトランジションの中からダニーロのクロスからヴラホヴィッチが決勝弾をヘディングで叩き込んでユベントスが逆転。交代がハマった結果ではなかったが苦しい中で最後にエースが点を決める熱い試合を見せてくれた。
最後に
最下位相手の試合とはいえ試合展開と的確な修正、劇的な逆転弾ととても面白い試合だったと思う。
またレビューを書こうと思った時に書くと思うのでその時はまた読んでいただけると幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。