柔道整復師の学生時代に何を勉強すべき?
こんにちは!
個人事業主柔道整復師のやまなしです!
現在はフラフラと仕事をしている僕ですが、学生時代はそこそこの成績を取っていました。
そのおかげか、国家試験の必修問題は満点でした!
そんな自慢はさておき、今回はそんな学生時代に「こんな事を勉強していればよかったなー」って思った事を書いていこうと思います!
学生時代は多分定期試験の勉強で忙しいよって人が多いかと思いますが、
社会人になって勉強する時間が減ると、「こんな勉強をあの時しておけばよかったなー」って思うことが多いです。
では、順を追って何を勉強すべきか説明していきましょう!
1.柔道整復師の学校は何を学ぶ?
まず、柔道整復師の学校では何を学ぶのかを知っていないと他に何を勉強したらいいのかわからないですね。
僕は専門学校に通っていたので、専門学校をベースに話していきますね!
大前提に、専門学校には国家試験を合格するために通いますよね?
そうなると、国家試験に何が出題されるか知っておくのが良いですよね。
国家試験の科目は、
解剖学
生理学
病理学
運動学
衛生学・公衆衛生学
リハビリテーション医学
一般臨床医学
外科学概論
整形外科学
柔道整復理論
関係法規
の11科目になります。
また国家試験の問題は、「必修問題」と「一般問題」に分かれます。
問題数は必修問題は50問、一般問題は200問の計250問出題されます。
そして合格ラインが、必修問題8割(40/50以上)・一般問題6割(120/200)になります。
これは合計じゃないため、それぞれ合格ラインに達していないといけません。
厚生労働省
柔道整復師国家試験の施行
https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/judouseihukushi/
ちなみに、専門学校はこの筆記試験の前に「認定実技審査」を受けなければなりません。
認定実技審査では、柔道の受け身・形・約束乱取り、外傷の検査・整復・固定の実技試験を行います。
なので、専門学校の人は筆記試験の勉強だけでなく、実技の練習もしておく必要があります!
公益財団法人 柔道整復研修試験財団
認定実技審査制度
https://www.zaijusei.com/introduction_4_nintei.html#mokuteki
少し国家試験の話になってしまいましたが、
専門学校ではこの国家試験に合格するために11科目を勉強する他に、栄養学や介護、柔道や包帯などの実技を学んでいきます!
ここまで聞いていると、
「じゃあ国家試験に出る問題の勉強と実技の練習をしておけば柔道整復師になれるじゃん!」
と思いますよね!
確かにそうなのですが、
僕は皆さんが卒業後に後悔しないように
「この勉強は学生時代にやっとけばよかったなー」
と思った事をお伝えしたいと思います!
2.臨床に出て思った事
結論から言うと、
臨床に出て「この勉強しておけばよかったなー」と思ったのは、
物理療法の勉強
触診の勉強
色々な疾患の勉強
と主にこの3つです!
(言い出したらキリがないので3つまでにさせてください…)
ではそれはなぜなのか、僕の経験と一緒に説明していきますね!
僕は柔道整復師取得後、グループ院の整形外科に就職しました。
それは外傷を学ぶためと理学療法士の人からリハビリを学ぶためでした。
実際に就職すると、
いくつか資格を取得しないとリハビリに参加することができないため、すぐにリハビリをする訳ではなく、
リハビリ室の回し(患者さんを呼んで物理療法をつけたり)をしていました。
他にも外傷の対応をするために、整復・固定の練習を先輩としていました。
そんな日々を過ごしていました。
練習や勉強をしているとやはりつまづく事があります。
沢山つまずいた中で3つほど紹介していきます!
物理療法について
1つ目は、
物理療法の付け外しをしていると患者さんに「これってどんな効果があるの?」と聞かれることでした。
これを聞かれた時、僕は柔道整復理論の教科書の物理療法のページや今までのアルバイトで学んだことを思い出しながら答えていました。
ただそれだけの知識では全然上手く答えられませんでした。
うまく説明するためには、
その物理療法はどのような仕組みなのか
身体にどのような反応が出るのか
効果と禁忌はなにか
をしっかりわかっていないと難しいです。
例えば、
よく接骨院・整形外科で見かける干渉波治療器はどのような物理療法か答えられるでしょうか?
ざっくり説明すると、
4つの吸盤状のパットがあり、それぞれ2つずつペアになっており(大体の機会は青と黄色で分けられる)、
青いパットと黄色いパットからそれぞれ異なる周波数の電気が流れ、
その異なる周波数の電気がぶつかり合う(干渉する)ことによって生まれた電気(干渉波)によって治療を行うのです。
この説明も分かりづらいですが、まだまだ簡単なもので、詳しく言い出すと本当にキリがないです…
しかしこのような仕組みを知らないと、どのような効果があるのかも理解できず、
患者さんに説明もできない上に、付け方を間違え効果的な治療をしにくくなってしまいます。
なので僕は整形外科でも、接骨院でも使用する
「物理療法の勉強」
が大事になると思います!
触診について
2つ目は、
物理療法をつける時や外傷の評価をする時に触診をするのですが、その時自分が触っている組織が何なのかイメージできなかったことでした。
これはかなり致命的で、(自分で言っちゃいますが…)解剖学が得意だった僕でもなかなかイメージがわきませんでした。
なぜなら、
解剖学の勉強は図など2次元的に理解をし、それらの名称や特徴を覚えるだけで、
さらに、専門学校では触診の勉強をすることはほとんどありませんでした。
そのため足関節捻挫を例に出すと、
知識では前距腓靭帯損傷が多いことや二分靭帯損傷がある事は理解していましたが、
触っていくと、それが本当に靭帯なのか、筋なのではないかはっきりと断言する事ができませんでした。
それができないという事は、
触診ができない=評価・鑑別ができない
という事になってしまいます!
色々な疾患について
最後に、
整形外科に来る患者さんは外傷のみの患者さんだけではなく、内科的疾患など様々な疾患を持っている方が多いです。
そこでその疾患についての知識が浅いと、ADLの指導やアプローチの方法がわからないのです。
例えば、
捻挫した患者さんが糖尿病だったら
干渉波治療器をやる患者さんが心臓疾患の既往を持っていたら
などなど…
少し考えればリスクがすぐそこにいます!
なので僕はその日に会った患者さんの疾患で、詳細を言えないものは家に帰って調べました。
ただそれだと毎日遅くまで本を読んで勉強して、また朝早く起きる…という日々になってしまいますね。
なので、
学生時代に一般臨床医学などで疾患の勉強をするなら、テスト用の勉強ではなく臨床で役立つような勉強をする事をオススメします!
柔道整復師も医療従事者の1人です。
患者さんの事を考えるのであれば、疾患の勉強をちゃんとして、リスク管理をしっかりしないといけませんね!
3.最後に
長々とお話させていただきましたので、最後に要点をまとめとこうと思います!
僕の思う柔道整復師の学生時代にすべき勉強は、
学校の試験勉強・国試の対策をしっかりする
触ってるのがどの組織なのかわかるように触診の勉強をする
臨床で使う物理療法がどのようなものなのかわかっておくために物理療法の勉強をする
色々な疾患を持っている方が来院されるので、その疾患が何かわかっておくために様々な疾患の勉強をする
まだまだたくさん勉強する事はありますが、僕はこれをやっとけば少し臨床に出た時に役立つだろうと思います!
またお話し忘れちゃってましたが、
学校で習う科目でいらない科目なんてないです!
試験範囲じゃなくても、臨床に出たら使う大事な大事な知識です!
言い訳をして勉強をしないのは今日でやめましょう!
まだまだ僕も一緒に勉強するので、
一緒に成長しましょう!
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