マンションでペットを飼う
最近、「ペット飼育可能」のマンション分譲をよく見かけます。一戸建てもあります。
かくいう当家も、改築の間賃貸住宅に住みましたので、その際に「ペットOK」の物件を探すのが大変でした。
マンションのペット問題はいろいろな専門家が取り組んで考えなければならない時期に来ていると思うのですが、まだまだ対応が遅いと言わざるをえません。
「マンションでもペットを飼いたい」
「飼っているペットを連れて引っ越したい」
「転勤でマンション住まいを余儀なくされた」
など、様々なニーズが出てきます。
マンションペット問題は、不動産屋やマンション建設業者に任せず、もっと行政や管理組合が真剣に取り組む問題だと思います。
以前、著書で「これからマンションでのペット飼育が問題となる。アレルギーや人畜共通感染なども問題なのでもっと真剣に考えるべきだ。」と書きました。あっという間に現実が追いついてきたようです。
法的には
1 共同住宅であるので、他の居住者との関係(騒音・鳴き声)
2 他のペットとの関係(エレベーターでの遭遇や喧嘩)
3 家主もしくは分譲者との関係(ペット飼育物件を転売する場合など)
公衆衛生学的には
1 ペット同士の伝染(ワクチンの義務づけ・証明書の提出など)
2 共有部分の衛生管理
さらに獣医学的には
1 ペットを狭い環境で飼育する場合のストレス
2 高温期の飼育環境の問題
3 飼主不在の際の監視(最近はモニターつきマンションも出ているようで、これもうまく使えば管理に役立ちます)
など問題が山のようにあります。
しかし人口減少・郊外住宅の空き家問題なども、ペットを飼う環境を整えることで、少しは解決されるかと思います。古い住宅でも、「ペット可能」は飼主にとって大変魅力的なのです。
ここでも行政が積極的に対応することで、良い結果が生まれるのではないでしょうか。
参考までに、筆者がペットの飼える家探しをした際の、新築物件をご紹介します。
似内惠子(獣医師・似内産業動物診療所院長))
(この原稿の著作権は筆者に帰属します。無断転載を禁じます。)
似内のプロフィール
https://editor.note.com/notes/n1278cf05c52d/publish/
ブログ「獣医学の視点から」
オールアバウト「動物病院」コラム
https://allabout.co.jp/gm/gt/3049/
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