#17 繋がる
6月15日(土)晴れ
経緯やら理由やらは割愛するが、彼と離婚したのは今から約11年前。
3年ほど前まで、私は彼と完全に連絡を絶っていたのだが、人生って不思議だ。たとえ一旦離れたとしても縁のある人とは結局また繋がっちゃうものなのだ。
実は、5月の頭から毎週土曜日は、別れた元夫の家に家事手伝いに行っている。
なんでそんなことになったのかというと、5月1日に友人と新宿で飲んでいて、その帰りに2階のお店から出るとそのまま階段を踏み外して下まで落ちたらしい。その時にどうやら膝を捻ったらしく、激痛で動けず、その日は友人にタクシーで送ってもらい帰宅したのだそう。
その後、2日ほどは激痛でほぼ動けないながらも、自宅で仕事のリスケなどをなんとか行ったが、どの方からも「それは大変ですね!お大事に!」のようなメッセージが届いたそうだ。
それは当然だろう。実際、私も最初はそう返信した(笑)
けれど、3日目になり少し痛みは治まってきたものの、相変わらずほぼ動けない状態には変わりなく、一人暮らしの彼の家の食料は尽き、いよいよどうにもならなくなり、私に声をかけてきたようだ。
私もそこまで酷いとは想像もしていなかったので、軽く「何か手伝うことある?」と聞いたところ、買い物と洗濯と食事をお願いできないかと言ってきたので、ちょうどGW中だったこともあり一度行ってみることにした。
すると、想像していたよりもずっと重症だったようで、家の中の移動でさえままならない状態だった。片足ケンケンで移動しようにもジャンプする度に激痛がはしって無理、膝を負傷しているのでもちろんハイハイ移動も無理。仕方がないので、物をつたいながらなんとか移動していたが、ほんの3メートル先にあるトイレに行くことさえ大変な状態だったのだ。
これはもはや介護に近い(汗)
ちょうどGW中で病院が休みとはいえ、救急に行ってみては?と提案したのだが、病院嫌いな彼は、骨折はしていなそうだから大丈夫の一点張り。
だったらせめて、松葉杖くらい購入しては?と言うと、「その手があったか!」とすぐさまAmazonで注文していた。これが届いて少しは家の中の移動が楽になることを願った。
ひとまず、初めて行ったその日は溜まっていた洗濯をして家中掃除機をかけ、買い物に行き、1週間食べられそうなお鍋を仕込んで帰宅したのだが、これは当分、家事周りは難しそうだなぁと思った。
すると、彼も同じように思ったのだろう。
帰り際に、できればしばらく、週1でいいから家事手伝いに来てもらえないかと言う。
たとえ松葉杖が届いたとしても確かに、一人暮らしで近所に頼れる人もいないとなれば、しばらくはいろいろ不便だろうということは想像できたので、落ち着くまでと言う条件で引き受けることにした。
だいぶ渋っていた病院もなんとか説得して診察を受けたところ、膝裏の靭帯のみならず、そこについていた骨がやはり骨折していた。
診察を受けた頃には骨はだいぶくっつきかけていたようだったが、お医者さんには「なんでもっと早くこないのか」と、大分叱られたらしい。
言わんこっちゃない。
その後も、少し動けるようになったのが嬉しくて動きすぎてぶり返したりしていたが、今日行ったところ、靭帯の炎症も治り、ようやく外に少し出掛けられるまでには回復したようだった。
ただ、松葉杖をつきながらの買い物はまだ難しそうだが。。。
結果、今日まで週1で彼の家に行き始めてなんやかんや1ヶ月半。
なんならもうしばらく続きそうな予感だ。
お陰でというのか、彼とよりを戻す気はさらさらないが、少なくとも以前のようにどうでもいい会話ができる関係性までには回復したかもしれない。
それは彼だけではなく、友人や仕事関係の繋がりも同様で、ここ1年ほどでまた私の周りの人間関係がガラッと変わりつつある。
一旦縁が切れた人たちとの関係がまた戻ってきたり、全く世代も違う人たちと新たな繋がりが生まれたり。
私はこれまで50年ほど生きてきて、2度ほど、人間関係が一層されたことがある。これは言葉通り、まさに「一層」がピッタリなのだが、それまで仲良くしていた友人、仕事でお付き合いのあった方々などバッサリいなくなった代わりに全く違う人間関係が形成されていくということを2度経験した。
それは突然自分の周りから目に見えて人が離れていくので、ものすごくショックなのだが、その数ヶ月後には気がつくと全く新しい人間関係が出来上がっているので、まるで自分が別人になったような不思議な感覚に陥るのだ。
これは一体なんなのか。
自分でも未だによくわからない。
ただ、その変化の先に新たな道が開けることだけは知っている。
そして、そこには必ず人との縁が絡んでいる。
何があったとしても人との縁は大切にしよう。
50にして改めて思う。
今日の歩数、7,726歩