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「子どもの勉強をうまく見られているかなと思ったらそうでもなかった」漫画を読んで元塾講師が考えたこと

こんばんは、Kyonです。


ねとらぼの『子どもの勉強、うまく見ているはずがテストはいまいち そのワケは…… 教育の失敗談描く漫画が参考になる』を読みました。


親が子どもの勉強を横で見て、質問に答えたり褒めたりしていたが、テストの結果は芳しくない。なぜだと考えてみたら、どれもうろ覚えになっている。しっかり子どもの勉強を見ているつもりだったけど、“子どもにとって便利な検索エンジン”になってしまっていたことがわかり、勉強の見方を変えてみた・・・というような漫画です。


詳しくは冒頭のリンク先をご覧ください。


そんな漫画を読んで、学生時代は塾講師をしていて、教員を目指していた経験を元に、子どもの勉強を大人がどうやってフォローしていくのかを考えてみました。


まず私の話

今はシステムエンジニアをしていますが、元々は教員を目指していました。教育学部卒ではないけど、教育実習を終えて、教員免許も持っています。塾講師のアルバイトもしていました。


教員免許は、高等学校情報科です。結構レアな免許かもしれません。


塾講師は2年ちょっと続けました。個別指導専門の塾で、専門科目は中学の国語と数学、メインは数学でした。


今も教育分野については興味があり、ゆくゆくは社内教育の仕事もできたらいいなと思っています。


そんな感じの人が趣味で勝手に考えたことです。


漫画に登場する親の対応がどうかを言いたいわけではないし、自分が正しいということを言いたいわけではないです。あくまでも、元塾講師がなんとなーく考えてみたよ、という感じです。




子どもは結構見ている

冒頭の漫画では、親が子どもの質問に答えているシーンがあります。


子どもが間違った答えを言った時の親の反応にポイントがあると思いました。


子どもが間違った答えを言った時、親は「えっ?」「いや」「自分で調べたら?」という反応をしています。要は、子どもが言った答えが間違っていることを示唆するような反応ということです。その反応を子どもが見て、「こっちじゃないな」と判断するようになったと考えられます。子どもは結構大人の反応を見ています。


ここで、「どうしてそう考えたの?」「自分で辞書引いて確認してみようか」と、子どもの答えが正解か間違っているかに関わらず同じ反応をしていたら、考えたり調べたりする習慣が身についたのではないかと思います。


・・・というのも、塾講師の教え方として、質問をたくさんするタイプの生徒には、自分で考える習慣を付けてもらうために、解答の正否に関わらず、繰り返しこちらから質問するという方法を取っていたためです。


勉強で間違えることは悪いことではないのですが、やっぱり間違えたくない、1つでも多く正解したいと考え、正解する方法の1つとして、質問をするということは普通にあります。


質問する度に、「どうしてそう考えたのか教えてくれる?」と子どもに説明を求めてみたり、「自分で辞書引いて確認してみようか」と言って一緒に辞書や教科書で調べてみるようにします。それを繰り返し、次は質問を持ってきた時に、「そう考えた理由は言える?」「一度調べてみた?」と聞くようにし、定着を促します。そうこうしているうちに、考えたり調べたりしてから質問するようになる気がします。もちろん、そうならない子どももいますが、それが別に悪いわけではありません。




わからなくて質問できないパターンもある

とはいえ、本当に全然わからなくて、質問自体ができないパターンもあります。


何がわからないのかわからない、どう聞いたらいいのかわからないという状況です。


まず何がわからないのか、どこまではわかるのかを切り分ける必要があります。


たとえば、中学数学の食塩水の問題(ここの例題)を例に説明してみます。


前提として、初めて食塩水の問題にあたった時に、【図を描く】→【表にまとめる】→【方程式を作る】の3ステップがあることと、それぞれのステップですることを例題を使って説明しておきます。


それを受けた後に、練習問題を解く時に質問されたとします。ここで、どこのステップでつまづいているのかを聞きます。これだけでも切り分けられます。


「【図を描く】ステップがわからない」と言われたら、どんな図だったかを聞いたり、例題が乗っている部分を教科書で探してもらったり(一緒に探したり)します。それで見つけた図を見ながら、練習問題の数値を書き込むようにすると、いいかなと思います。


また、自分がわからないことを説明するのが難しいというパターンもあります。


その場合は、「はい」か「いいえ」で答えられる質問(クローズドクエスチョンとも言います)をこちらから投げかけてみます。食塩水の問題の【図を描く】ステップなら、「この問題は図を描くと解けるって知ってる?」とか、数値部分だけ抜いた図を描いて見せて「この図は見たことある?」みたいな感じです。


自分で説明するのって結構難しいです。わからない内容によっては説明できないこともあるので、子どもだけでなく大人に対しても、説明につまっている場合等はクローズドクエスチョンを使って、情報を引き出すのはとても有効だと思います。


逆にオープンクエスチョンという質問もあります。そのあたりの話はここでは脱線するので、コチラをご参照ください。




調べ方がわからないパターンは?

「自分で調べてみて」と言っても、そもそも調べ方がわからない場合もあります。


辞書だけでなく、教科書や資料集等から似た問題を探したり、用語の意味を調べたりするのって、結構難しいです。調べたい言葉や内容に関連することをちゃんと知っていないと、適切なところにたどり着けなかったりします。


これは大人でもネットで調べたくても調べられないってことはよくあります。


システムエンジニアでプログラミングをしている人たちはほぼ常に何かを調べながら仕事しています。プログラムのちょっとした書き方だったり、データを取得する方法だったり、Excel等のツールの使い方だったり。私もそうです。


調べる時に大事なのは、調べたいことを見つけられるキーワードを知っているか、だと思います。


先程の食塩水の問題を習うのは、何という単元だと思いますか。答えは「1次方程式」です。食塩水だから理科かなぁと考えても不思議ではありません。


1次方程式だとわかると、1次方程式の単元の部分の教科書や問題集を調べることができます。


また、最初にどこを見るのかも大事ですね。


1次方程式だとわかっても、教科書の本文を最初から読んでいては、なかなかたどり付けません。


じゃあどこから見るのかというと、まずは目次です。単元の名前だったら目次で見つかると思います。


もっと具体的な用語だったら、巻頭にある索引が便利です。索引も、五十音順で並んでいることを知っている必要がありますし、英数字が入っている場合はどこに書かれているかを知らないといけません。


そのあたりは、子どもの勉強だったら、最初の何度かは一緒に調べて、こうやったら見つかるという成功パターンを体験して、「どうやって調べるんだっけ?」と見守るようにしていければいいなと。

サポートありがとうございます!いただいたお金で、今までしたこと無い体験をします。ビリヤニを食べることかもしれないし、SUPをすることかもしれません。その経験をnoteに持って帰れるようにします。よろしくお願いします。