Justin選手の獄中ノート①
Justin選手の獄中ノート①
2022年10月29日
『一年を振り返って成長を感じたこと』
この作文課題は、一年前は別のところにいた人か、一年前にはここに居た人かで意味合いが異なる。私は前者であるので、この施設独自の環境による成長についてではなく、純粋にここ一年の成長についてということになる。。とはいえ、これはこの作文の主題でもあるのだが、環境が変わったからと言って成長に対してのスタンスや取り組みのベースは変わっていないので、この施設に来たことで区切りができるような物ではなく、また今後も継続されていく「成長論」的な文章になる。
成長には二種類あると考えると、人生という旅あるいは自分の身体(神経つまり心を含む)の操縦がし易くなる。一つ目の成長は、カオスに応じて行動する事で得られる。要するに人はどんな環境・変化による緊張からも、学び順化する事でリラックスを取り戻せる。これを成長と呼ぶ。もっと簡単に言えば、生きていれば勝手に成長するという事である。この成長は受動的な物でコントロールが利かない。この成長があることによって、必ず誰にでも成長は得られるということになり、もう一つの成長を知らない人にとって、成長とはただの運の要素となる。
もう一つの成長は能動的な物で、まず目的意識を持ち、次に目的の前にある壁を考える問題意識を持つ。その問題を解決するための方策を考え実行して行く。この方法であればいつでも、常に成長することが出来、得られた成長も具体的で定量化も分析もし易く、成長方法もどんどん成長(アップデート)して行く相乗効果もある。
この能動的成長を体系化、実践し、旅(人生)のベースとしての身体の操縦が上手くなり、残された時間もクリアに感じられているのが、私が感じた成長です。
美祢社会復帰促進センターの受刑者は須く毎日3〜4行の日記を書く事を課せられていて、2週に1回それを各訓練室ごとに提出し、確認と一言コメントがあって返却されるというルーティーンが日々に組み込まれています。
その際のルールは、
・その日の終わりに決められた時間の中で書きましょう。
・未来日記をつけてはいけません。
・単なる行動の記録ではなく、その日どんな事を思ったかなどといったものを書きましょう。
・日記の中で不正の報告や誰かを指名した悪口等を書いても真剣に受け止めません。
みたいな事が、各人が持ってて管理してる自分のファイルの様なものの、「日記の書き方」的なページで書かれています。
それを私は私の著作物であり、著作権は私にあってそれを放棄した覚えはないので、持ち帰れるのが筋だ、それにそもそも持ち帰る方が改善更生的な意味でも社会復帰のための資本として社会復帰の促進になるでしょう、という風に正式なルートで何度も訴えてセンター長(所長)に書類も提出したのですが、「よく分からんけどルールだからダメです」という様な回答をされて、結果持ち帰れませんでした。
なので持ち帰れない事が確定した釈放前2週間で可能な限りノートに書き写しました。
Justin選手の獄中ノート第1弾としては、
我々センター生(受刑者)が2ヶ月に1度、凡そ20日前くらいにお題を与えられて、書いて期日に提出する事を求められる大体この記事くらいの文章量の作文からの1作品。
基本的に専門の職員が検閲し一言コメントをくれますし、特徴としては、その人が仕事熱心な人あるいは作品が職員内で話題になったり問題になったりしない限りは担当職員は確認義務はないという性格を持った取り組みです。
このコーナーではたまにそのノートの内容をチラ見せしていこうと思います。
それ以外にもいろいろな事をノートに書き残して持ち出してきました。
乞うご期待。
Happy 420.