夢から覚める時 松坂大輔と亀井義行
大人になっていくと誰もがもう子供じゃなくなったんだなと思う瞬間があると思う。人によっては20代すぐにその瞬間を迎える人もいるし、もっと後に迎える人もいるだろう。私にとっては今年がその瞬間だったのかもしれない。(ちなみにだいぶ遅めだと思う。)
幼少期をアメリカで過ごした小学生の私の夢はNBA選手になることだった。そんなバスケ少年を180度野球に転換させたのが横浜高校の松坂大輔投手だった。ヤンキースの試合を見てもなんの興味も持たなかった私をテレビ画面に釘付けにして夢中にさせたのが横浜高校の背番号1。間違いなく私の目の前にヒーローが現れた。そのヒーローになりたいという夢を持って私は中学から野球に夢中になった。
松坂大輔投手と同じ舞台に立ちたいと夢見て日々練習していた私。そんなある日、テレビ画面上にスタイリッシュな体格で140キロを投げるピッチャーが登場した。それが上宮太子高校の亀井義行投手だった。なにがそんなに夢中にさせたのか未だにわからないのだが、打者に転向した中央大学時代、そして巨人時代とずっと亀井選手に夢中だった。さまざまなSNSで亀井選手の引退を嘆くコメントを拝見するが、申し訳ないが思い入れが全く違う、簡単に語るんじゃないと思うくらいだった。
私を野球に引き込んだ人物とより夢中にさせた人物、その2人が今年同時に引退した。それぞれの引退セレモニーを見た瞬間に涙が止まらなかったのと同時に、急に虚無感に襲われた。ずっとある一種の夢を見せ続けてくれた2人のヒーローがいなくなった途端に小学生の頃から見てた夢から覚めた気分になった。
長い夢から覚めた時に感じたことは、素晴らしい夢を見せてくれたお2人への感謝と同時に夢を見ることの重要性だった。この十数年どれだけの楽しみやワクワクを彼らから感じ、自分の活力や行動力に繋げられたか。その理由は何なのかを考えてみるとおそらく松坂投手と亀井選手ご自身が夢を持ちその夢に向かって夢中になってたからなのではないか、そんな彼らに憧れ、尊敬していたのでばないかと思う。
大好きなお2人に見せてもらった長い夢で学んだ事は子供心を無くし、夢や目標を失った瞬間に人としての成長は止まる事。自分自身も常に夢を持ち、何かに向かって突き進む事、そしてそんな自分を見て誰かのきっかけや刺激になれることがもしできたら、それほど幸せな事はないと。
もちろんお2人に比べたら失礼なくらい影響力はないが、少しでも2人が私に見せてくれた夢を私も見せることができたら。。
そんな思いを抱きながら、松坂大輔も亀井義行というヒーローに感謝を述べたい。
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