スイスで暮らすように旅する
今回スイスでお世話になっているのは、
70代の日本人女性のHさんのおうち。
お会いするのは今回はじめて。
このご縁はどこから生まれたのか。
それは4月の福岡の写真展なんです。
オープニングの日、駆けつけてくれた中に、
屋久島でカフェをしているちえさんがいました。
ちえさんとは、お姉さんのみわさんとともに、
インスタでつながっていて、
メッセージを交換し合ったことも。
たまたま鹿児島に遊びに来ていたちえさんが、
インスタで福岡の写真展が明日からと知り、
翌日ぱっと新幹線に乗って、
会いに来てくれたのでした。
初対面なのに昔から知っている
不思議なうれしいデジャヴ感。
あっという間に意気投合する中、
「最近、スイスから来られた
素敵な方と知り合ったんですよ」
とHさんの話題に。
その話を聴きながら私の中で
スイスでHさんのおうちに滞在し、
テーブルをはさんで語り合ってるイメージが、
勝手に膨らんでいたのでした。
ふふ、なんというか、厚かましいというか。
まあ、その厚かましさでもって、
ここまでやって来た我が人生。笑
で、写真展も終わり、
さあ、旅の準備をということで、
ちえさんに相談してみたら、
そんな経験がないHさんは
最初戸惑っていたものの、
近くに住む娘さんや友人から背中を押され、
初対面のあたくしを受け入れてくれた
わけなんでした。
そんな感じで始まったスイスLIFE、
もう昔からいるのように居心地がいい。
裏表のない誠実な人柄の
Hさんのことも好きになり、
話題も尽きることなく続く。
一緒にごはんを作っては
ゆっくり食べて語って。
おとといは、コウケンテツのレシピで
ふわふわ鶏団子鍋を作ったら、最高でした!
計量スプーンの代わりに、
アイスクリームサーバーで鶏団子をドボン。
五島のアゴ出汁がしみる。
前日にあおさを入れて作った五島うどんも
ビックリする美味しさ。
海外で味わう出汁の旨みよ。
何より嬉しかったのは
美味しい!美味しい!と嬉しそうに
食べているHさんの輝く笑顔。
日本を離れて50年。
東北の小さな街に生まれた彼女は、
外国で暮らすと小さい頃から決めていたそう。
自分の仕事が世界のどこでも
できるとわかるや否や、22才でスイスへ。
結婚、フランス移住、出産、離婚、
スイスで育んだ友情、
リタイア後の生活で見えてきたこと。
そのストーリーは、
まるで映画を見ているようなおもしろさだ。
スイスまで導いたものは何?
と尋ねると、
何かの本を読んでとか
テレビを見てとかでなく、
外国の暖炉の前に立っている
こどもの自分のイメージだという。
おー!
イメージ!
クリアなイメージは人生を動かすんだなあ!
私もそれでここまでやってきたんだよね。
というように、
Hさんとの過ごす中で、
互いにこれまでの人生を回想しては、
大切なものを発見しあったりしている。
今までになかったpoint of view もたくさん。
ふたりをつなげてくれた
ちえさんに感謝しかない。
おもしろいのは、私もHさんも
ちえさんには1回しか会っていないということ。
その1回だけで
「ああ、この人が紹介してくれる人なら
大丈夫だ」という安心感をもたらすなんて。
ちえさん、すごいひとだ。
そんなこんなで、
今回もまた人のご縁の連鎖の中で
旅をしています。