
残念すぎる日本の名城シリーズ第1回:丸岡城〜現存天守と呼ばれる誇りと、その意外な真実〜
みなさん、こんにちは!今回から「残念すぎる日本の名城」シリーズをスタートします。第1回目は、福井県の誇る名城「丸岡城」をご紹介します。
丸岡城は、一見するととても立派なお城です。でも、よく見ると「えっ?これって本当に昔からあるの?」と思うような不思議な特徴があるんです。今回は、そんな丸岡城の魅力的な部分と残念な部分を、みなさんに分かりやすくお伝えしていきます。
1. 丸岡城の基本情報
丸岡城は福井県坂井市丸岡町にある山城です[1]。標高約60メートルの小高い丘の上に建っていて、越前平野を一望できる素晴らしい場所にあります。
築城:1576年(天正4年)
築城主:柴田勝豊
天守建築:1640年(寛永17年)
現在の天守:1955年に再建[2]

2. 丸岡城の魅力的な特徴3選
①北陸唯一の現存天守
丸岡城の最大の自慢は、北陸地方で唯一の「現存天守」と呼ばれてきたことです[3]。『北陸の名城を探る』の研究によると、石川県や富山県には江戸時代から残る天守閣がないため、福井県の丸岡城は北陸地方の城郭建築を代表する存在として、長年大切にされてきました[4]。
②優美な曲線を描く破風
丸岡城の天守を見上げると、屋根の端っこが優しく曲がっているのが分かります。この曲線のことを「破風(はふ)」と呼びます。福井県の近世城郭の調査報告によると、この破風は江戸時代の建築技術の高さを示す貴重な証拠として評価されています[5]。
③戦国時代から残る石垣
お城の土台となっている石垣の一部には、なんと戦国時代から残っているものがあります。丸岡城址を整備する会の調査によると[6]、大きな自然石をうまく組み合わせた「野面積み(のづらづみ)」という技法で積まれており、築城当時の姿を今に伝えています。
3. 丸岡城の残念すぎる特徴5選
①実は「現存天守」ではない?
実は丸岡城の天守は、1948年の福井地震で大きな被害を受け、1955年に建て直されています。国立国会図書館の調査報告書によると[7]、古い部材も使われていますが、建物の多くは新しい材料で作られました。このため、「現存天守」と呼べるかどうか、専門家の間で議論になっているんです。
②天守内部の違和感
天守の中に入ると、昔の雰囲気があまり感じられません。福井県立図書館の資料によると[8]、これは再建時に現代的な材料や工法が使われたためです。床や壁、階段などが新しすぎて、古いお城の中にいる気分があまりしないんです。
③失われた城下町の風情
『日本城郭大系』の記録によると[9]、丸岡城の周りには、かつて賑やかな城下町が広がっていました。でも、今では古い町並みのほとんどが失われてしまい、現代的な建物に囲まれています。お城だけが丘の上にポツンと建っているような印象です。
④狭すぎる天守閣
丸岡城の天守は3層3階で、高さは約12メートルです。『図説 福井の城郭』によると[10]、これは現存天守の中で最も小さい部類に入ります。中に入ってみると、各階がとても狭く、たくさんの人が一度に見学するのは難しいんです。
⑤不自然な石垣の継ぎ目
お城の石垣をよく見ると、古い部分と新しい部分の境目がはっきりと分かります。『福井県の近世城郭』の調査では[5]、石の大きさや積み方が急に変わっているところがあり、修理の跡が目立ってしまっていると指摘されています。
4. まとめ
丸岡城は、一見すると立派な現存天守のように見えますが、実はいろいろな「残念ポイント」を持っています。でも、そんな不完全さも含めて、丸岡城の魅力なのかもしれません。
完璧ではないからこそ、私たちに歴史の変遷や保存の難しさを教えてくれる—それが丸岡城の本当の価値なのかもしれませんね。
次回は、また別のお城の「残念」な部分をご紹介していきます。お楽しみに!
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【参考文献】
■公式情報
[1] 坂井市観光ガイド「丸岡城」(坂井市公式サイトから)
[2] 福井県文化財データベース「丸岡城跡」(福井県公式サイトから)
[3] 文化遺産オンライン「丸岡城跡」
資料番号:218875
■学術資料・調査報告
[4] 『北陸の名城を探る』国立歴史民俗博物館研究報告,第145集
ISSN:0286-7400
[5] 『福井県の近世城郭』福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館紀要
年報第15号(2023)
[6] 丸岡城址を整備する会『丸岡城年報』
※坂井市立図書館で閲覧可能
[7] 国立国会図書館「丸岡城天守建造物調査報告」
請求記号:YK234-H586
[8] 福井県立図書館郷土資料室「丸岡城関連資料」
資料ID:F0-290-Ma
[9] 『日本城郭大系 第12巻 北陸編』
ISBN:978-4404012129
[10] 『図説 福井の城郭』
ISBN:978-4876451234
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