祖母の湯たんぽ
田舎生まれ、田舎育ちなこともあり、子供時代は祖父母も同居していた三世代同居家族でした(祖父母、父母、三姉妹の計7人家族)。
子供時代に住んでいた家は祖父母が現役時代に建てたシロモノで、
これは大人になってから知ったことですが、
建てた当時、祖父母はお金がなくて、家の半分に断熱材が入れられなかったということでした(ちなみに住んでいる場所は北国ですから、断熱材がしっかり入ってるのは当たり前のことです)。
どおりで、寒かった訳だ。
大人になってその事実を知り、合点がいきました。
小さい時、祖父母の部屋で夜一緒に寝ることが多かったんですが、祖父母の寝室は息を吐くと白くなるくらい寒かったんです。
時には顔を出してる布団の首のあたりが自分の息で凍るくらい。
そこで、
寝る時に活躍したのが湯たんぽです。
そして当時、祖母が湯たんぽにしていた入れ物が漂白剤のプラスティックボトルでした。
漂白剤のプラスティックボトルに、やかんで沸かしたお湯を注ぎ、そのボトルを祖母が毛糸で編んだカバーで包み、湯たんぽの出来上がりです。
私の中では、その漂白剤のプラスティックボトル=湯たんぽでした。
なので、大人になってから、銀色の楕円形の湯たんぽを見た時は、これが本当の、正真正銘の湯たんぽかぁと軽く衝撃を受けました。
今になって、その祖母が毎晩作ってくれていた漂白剤のプラスティックボトル湯たんぽを思い出すのです。
足が冷たくて寝付けない日は特に。
あ〜、懐かしいなぁ、と。
大人になってから、自分でネットで買った可愛い入れ物やカバーの湯たんぽよりも、真っ先に思い出すのは祖母の湯たんぽ。
一緒に思い出す、
祖父母の寝室の電球(裸電球でした)…。
お布団…。
今でも、たまに夢にその時の景色が出てきます。
田舎生まれ、田舎育ちの私の実家はなかなかパンチが効いた家でしたので、またその話は後々記事にしていきたいと思います。
今日は祖母の湯たんぽの話でした。