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ショートショート『ある日の花子さん』

「何もない…。」

仕事がなかなか決まらないので、何か売れるものがないか探したが、見つからなかった。
『メ◯カリ』だったらジャンク品でも、売れる可能性がある。
しかし、室内犬を飼っているので、なんだか気が引ける。
室内でペットを飼っている人で、注意書きをして売る人もいるけど。
掃除機やコロコロをかけても、犬の毛が出てくる不思議。

お店に丸投げした方が楽だ。
しかし、高値で売れるような物はない。

以前、まとめて50円と値段がついた未使用の食器があった。
元値を考えると精神衛生上良くない。
1番高く売れたのはフィギュアの2000円。
私の最後の砦だったのだ。
人気アニメのやつ。
後悔はしていない。
もうフィギュアは持っていない。
後悔した物は3体くらいあるが、他所で幸せになっておくれ。


テレビをつけて、カップラーメンにお湯を注ぐ。
日曜日の朝のテレビで『note』が特集されていた。
お金になるのか?
興味が湧いた。
関心は3分経ったカップラーメンに持っていかれたけど。


『note』を登録してすぐに心が折れた。
文豪かよ、と呟きたいくらいのnoterで溢れていた。
レベルが段違いじゃないか。
同じ土俵に立てるわけがない。
何か得意なジャンルがあればいいが、薄っぺらに生きてきた私に何が書けるというのか。

無料でもレベルが高いのに、有料の記事となると、更に厳しいじゃないか。
そもそもだが、有料記事ってどんなのが売れるわけ?
『note』の戦略系、占い系か?
誰かの為になる系だよな…。
占いって太古の昔からあるもんな。
人って、何かに縋りたくなる時あるもん。
傾倒は行き過ぎだと思うけど。

自分は辻占いもどきをする時がある。
不思議なことに、それっぽく聞こえるんだよね。

私が有料記事を書かないのは、単純に書くものがないから、と昔、本屋さんでフリーの冊子を貰ったことにある。
無料で、名だたる小説家達が、ショートショートを載せていた。
冊子のタイトルは忘れたが、製本は、同人誌で見かけるような質感の紙で、読み応えのある厚みだった。色味もいい。
もちろん今は見かけない。

なんというか敷居が高い。
有料記事を書いている人をみてもすごいなぁ、しか思わない。
完全に傍観者なんだわ。

いつか、有料記事かけたらいいなとも思う。
いつかとは、いつを限定しないので、いつでもいいのだ。

どうでもいいけど、書類の書き方見本が、
『太郎』と『花子』だらけなんだよな。
今日も見かけたわ。
ちょっとモヤモヤする。
世界中の『太郎さん』と『花子さん』、
お元気で!


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