
働く人のための、睡眠管理
こんにちは、ヘルスです。
皆さん、睡眠は何時間とっていますか。
残業続きで、寝る時間がない!!
というビジネスマンも多いのではないでしょうか。
一般社員でいえば労働基準法や労働安全衛生法が改訂され
だいぶ、残業が減ってきた という方もいられると思いますが
(仕事を持ち帰り、こっそり自宅で仕事をしているパターンも
ありえるかも。)
睡眠不足は、日本のビジネスマンの課題ですよね・・・
そこで今回は、「睡眠管理」について、お話していきます。
睡眠の重要性
なぜ睡眠が重要なのか
睡眠は、食事や運動と並んで健康維持に不可欠です。
十分な睡眠を取ることは、
心身の健康を保つために重要な役割を果たします。
睡眠不足が及ぼす影響
睡眠不足は、うつ病や自殺の引き金となり、
不眠症の人は、3年以内にうつ病になるリスクが約4倍となります。
また、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、
良質な睡眠の重要性が強調されています。
成人の適正な睡眠時間は約6~8時間とし、
一日に少なくとも、6時間以上の睡眠時間を確保できるように
努めることが推奨されています。
睡眠のタイミングは夜にまとまって、毎日同じ時間にとることが望ましく
タイミングがバラバラだと脳・心疾患につながる危険性が高くなります。
日本人の睡眠時間は、1960年は約8時間13分、2020年は約7時間12分と
60年で約60分減少しており、現代の日本人の多くが
睡眠不足であることが容易に想像できます。
良い睡眠の条件
睡眠時間と質の確保
ガイドによると、「良い睡眠とは睡眠の量(睡眠時間)と質(睡眠休養感)が十分に確保されていることで担保される」とされています
成人の適正な睡眠時間は約6~8時間とされていますが
個人差が大きく、すっきり寝た感じがあればよい、といわれています。
レム睡眠とノンレム睡眠
睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠があります。
ノンレム睡眠は睡眠の最初に多く出現する「脳の休息」
いわゆる、深い眠りです。
レム睡眠は睡眠の後半に多く出現する「からだの休息」
いわゆる、浅い眠りです。
レム睡眠は創造的な仕事に必要であり、
これを確保するためには最低でも6時間の睡眠が必要です。
睡眠の科学
脳と睡眠の関係
睡眠は脳によって制御され、脳の修復や保護を行います。
脳は全体重の2%に過ぎませんが、
身体が必要とするエネルギーの20%を消費しています。
体内時計の仕組み
人間の体内時計は24時間より長く、
日本人の体内時計は約24時間10分といわれています。
この10分長い部分を毎日リセットする必要があり、
リセットの方法として、朝起きて太陽の光を浴びること
朝食をしっかり食べる(糖を補給する)ことがあげられます。
朝起きて、太陽の光が目に入ってから14~16時間後に、
脳深部の松果体から、睡眠ホルモンの「メラトニン」が分泌され、
自然な眠りを促していますので、
朝日を浴びることは睡眠への第一歩となります。
また、起きていると睡眠物質が蓄積されるため、
日中長めの昼寝などは控え、適度な運動を取り入れることが
良い睡眠を促します。
帰りの電車で、ぐっすりと寝てしまうと、睡眠物質を使い切ってしまい
夜眠れなくなってしまいます。
睡眠改善のための具体策
生活スケジュールの見直し
金曜日や土曜日の夜に遅くまで起きていて、朝遅く起きるという方も多いのではないでしょうか。
睡眠時間の中央値が3時間以上ずれてしまうと、
不調が出現することが多く、
これを「社会的ジェットラグ」といいます。
睡眠の中央値のずれは、1時間以内にすることが望ましく
週末に遅くまで起きていると、睡眠のリズムが崩れてしまいます。
睡眠の中央値をずらさないためにも、
週末にたくさん寝たい場合は、早寝遅起きを心掛けましょう。
交代勤務者の対策
夜勤の際には、人工的な明暗周期を作ることが有効です。
昼休みや夜の休憩時間に20~30分の仮眠をとることも推奨されます。
仮眠後にすっきりと起きるために
仮眠の30~40分前にカフェインを摂ると良いです。
毎日ぐっすりを目指すよりも一週間単位で睡眠の工夫をしましょう。
良い睡眠を促すために
朝食と食事の管理
トリプトファンは、日中にセロトニンとなり
夜には睡眠を促すメラトニンの材料となるため、
朝食にトリプトファンを含む食事を摂ると良いでしょう。
就寝前の食事は入眠の3時間以上前に摂ることが重要です。
トリプトファンを多く含む朝食の例
卵料理(特にスクランブルエッグやオムレツ)
ヨーグルトとナッツ、フルーツ
鶏むね肉を使ったサラダ
大豆製品(豆腐や納豆)
バナナとミルクのスムージー
運動の取り入れ方
深部体温が下がる時に眠気が出現するため、
ウォーキングやストレッチなどを30分以上、夕方に実施しましょう。
無理なく続けることが大事です。
眠れないときの対処法
睡眠スケジュール法
刺激制御法:寝床に入っても、どうせ眠れないと習慣づいてしまった考えを、「寝床は寝るところ」という認識を体に覚えさせます。
睡眠制限法:少しでも長く眠ろうと、実際に眠れる時間よりも長い時間、床で過ごすことで、かえって睡眠の質が悪化してしまいます。
寝床にいても、10~20分位眠れないときは、いったん寝床から出ましょう。
少しリラックスして過ごして、眠くなったら寝床に行きましょう。
このように、床で寝る時間(睡眠効率)を増やしていきます。
これらの二つを合わせた、睡眠スケジュール法が
睡眠の認知行動療法として取り入れられています。
リラックス法
入眠前にリラックスするための方法として、深呼吸、瞑想、軽いストレッチなどを取り入れることが推奨されます。
今回は、睡眠管理について執筆してきました。
一つでも、皆様の知識として取り入れてもらえたらうれしいです。
冬は日照時間が少なく、うつうつとした気持ちになりがちですが
しっかりご飯を食べて、乗り切りましょう。
今回も、最後までお読みいただき
ありがとうございます。
皆様にとって、素敵な時間がおとずれますように。