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ワカサギ釣り(1)

ワカサギは湖が凍った上に乗って穴を空けて釣るもの

または、

標高の高い山上湖でボートに乗って釣るもの

そう思ってました。


今は廃刊となってしまいましたが、当時愛読していた月刊の釣り雑誌の記事に目が止まり、読み返したのを憶えています。

その記事にはこうありました。

ダム湖でワカサギが釣れています
釣り方は延べ竿でミャク釣りです
紅葉の中ドライブを楽しんだら
ダム湖でワカサギを釣り
帰り道は日帰り温泉に浸かり
寒さで冷えた身体があたたまったら
名物の蕎麦がきを食べ
家に戻ればワカサギの唐揚げとビールを堪能しましょう

(記憶の中の)釣り雑誌の記事

ワカサギをのべ竿のミャク釣りで釣るイメージを持てず、蕎麦がきがどんな食べ物か知らず、ただ、

数行の文章にしばらく心を奪われ、行った事も無い釣りを夢想していました。

ダム湖はそれほど遠くないので先ずは下見に行きました。

皆さんの釣果、道具、仕掛け、エサを見せて頂き、ポイントを回ります。

釣具店に行き、魚券、エサ、仕掛け、まき餌の入手方法も分かりました。

さぁいよいよ釣行です。

・・・・・

ワカサギ釣りはまき餌を効かせて群れを寄せなければなりません。

ダム湖の水質を悪くしない為、ひしゃく等でのまき餌は禁止されていますが、ラセンや極小のプラカゴでのまき餌は容認されています。

良いポイントには釣り人が集まり、大勢でまき餌をするので相乗効果があります。


ですが、私は人気ポイントには入りません。


釣り人が大勢居ると、その中には必ずと言っていいほど親切な方が居て、釣れていない人を見つけてアドバイスをしてくれます。


ところが、私はそのコツを今の時点では知りたくないのです。


なにしろ「釣れない」ところから「釣れるようになる」までの過程が一番楽しいのですから。


親切な方のアドバイスを断わる事はしません。釣り場でお会いしたのは何かの縁ですし失礼にあたります。ここで聞いてしまった(?)コツは今日ここで聞く運命だったのだと思い、大切にします。

できる限りこうならない様に、私は人気のないポイントに入り、どうしたら釣れるのか試行錯誤するのです。


結局は皆さんのしている釣り方が正解なのです。

私はただ、遠回りして「そこ」へたどり着きます。

答え合わせは釣り場です。

「やはり、そうしないと釣れないのだな」

「やはり、この仕掛けにする理由があったのだな」

と、腑に落ちたところで常連の方々の秘伝の術(?)を拝聴する事にしています。

初心者である事は貴重なのです。そうでなければ味わう事が出来ない感動があります。

さて、遠回り必至のマホロバの釣り人は、ビールのあてになるほどの沢山のワカサギが釣れるようになるのか。第2話に続きます。

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