#為替 #株価

為替と株価についておさらい。

日本経済にとって為替の影響を受けて変動しやすく思われる。
未来の株価を予想できたら利益を得ることができるのでは?

日本経済(ここでは日経平均株価とする)と為替(対ドル円)で考えると
円安に進んだ場合には株価が上昇しやすい。
円高に進んだ場合には株価は下落しやすい。
これは一般的には理解しやすい。日本は輸出主導型の構造となっているため円安になれば為替差益で利益を生むためだから、と説明される。

では円安になぜなるのか?円高になぜなるのか?
為替がなぜ動くのか?
これは国際収支を覚えておくことが大事。
国際収支には3つある。
1つ目は経常収支、2つ目は金融収支、3つ目は資本移転等収支である。
その中でも経常収支と金融収支のバランスで円安に行ったり円高になる。

詳しく見ていくと経常収支は貿易収支、サービス収支、所得収支である。
貿易収支は海外とのモノのやり取り、サービス収支は海外旅行で使うお金、所得収支は海外からの配当金等である。
現在日本は経常黒字であり海外で稼ぐ国である。ドルでもらい国内で使用する際に円にかえるためドル売り円買いとなあり円高になりやすい。

金融収支は海外企業への投資(買収、債権、株式、外貨準備等)でありこちらは赤字である。

まとめると日本は海外へ投資してその配当などで稼ぐ国である。
ここで為替が動くポイントは
経常収支=金融収支と普段はなっているが、このバランスが変わったときに為替が動く。

バランスが変わる理由は両者の増減の動き方の違いである。
経常収支は人口動態や景気動向である比較的緩やかに対して金融収支は
海外への投資でありスピーディーである。このため海外への流出が多ければ金融収支へウェイトがおかれ円安に国内へ回帰すれば円高になる。

上の基本を押さえれば昨今の為替動向がわかる。

日米金利差拡大による円安だけではなくインフレ期待による米国を中心としたドル買い、好調な米国経済への投資からドル買いがすすみ円安へふれた。しかし最近は米国経済の減速懸念による米国市場からの流出、トランプ大統領による保護主義の再燃や米中間貿易戦争の激化の予想による米中からの流出、インド等のグローバルサウスの経済成長懸念やイスラエルとハマス、レバノン等への空爆など中東情勢の悪化から米中および新興国は投資対象とならず消去法で日本投資がすすみ日本株式の上昇と円高に動いたと説明できる。

為替と株価は一要因でなく様々な要因で動くことを覚えておきたい。


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