地震の『デマ情報』にご注意を!
13日夜、宮崎県で震度5弱を観測する地震があり、一時『南海トラフ地震臨時情報「調査中」』となりました。
夜も更けた時間帯の突然の地震と「臨時情報」に関する報道で、不安な夜を過ごされた方も多いことと思います。
地震は、いつどこで起こるかわからないと頭ではわかっているものの、やはり突然その時が来ると、焦りや不安でいっぱいになってしまいます。
そんな時こそ注意していただきたいのが「正しい情報収集」です。
今回は、地震発生時の情報についての留意点をご紹介していきます。
東日本大震災や熊本地震でも拡散した「デマ情報」
2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)では、数多くのチェーンメールが出回り、混乱を招きました。当時は現在ほどSNSが普及しておらず、不特定多数の人にメールが送られ、それをまた拡散するという事態が起きました。
実際に私もいくつかのチェーンメールを友人から受け取りましたが、メールの内容をちょっとでもインターネット検索をすれば「デマ」ということがわかる内容でした。(石油タンクの火災により雨と一緒に有害物質が降る、放射線被ばくをしないためにヨウ素を含む消毒剤(いわゆるイソジンのうがい薬など)を飲むといい、など)
実際に石油タンクの会社のHPにはしっかりと「雨と一緒に有害物質が降ることはない」とUPされていましたし、ヨード摂取の件も厚生労働省のHPに「飲んではいけません」と明記されていました。
その友人は躍起になってほかの多くの人にもメールを送っていたようなのですが、彼女に悪気があったわけではありません。むしろ、良かれと思ってした行動だと思います。私はそっとここでチェーンメールを断ち切り、その友人には「偽情報みたいだから、心配しなくても大丈夫だよ」と送り返したところ、「何も調べずにとっさに送っちゃった!ごめんね」との返信があったと記憶しています。
その後の熊本地震では、SNSで「動物園からライオンが放たれた」などのデマが拡散したのも記憶に新しいでしょう。
このように、切迫した状況下では人間は冷静な判断力を失うことが多く、それに付け込んで悪質なデマを流す人間もいるという事実があるのです。
デマに振り回されない・デマを拡散しないために
今日、SNSの発展により誰もが簡単に情報を手にすることができるようになった一方、その情報が本当に「正しいのか?」を精査することができていない側面もあります。
災害時は特に、下記の3点に注意して、デマ情報に振り回されず、自分もデマ情報を拡散してしまわないようにしましょう!
情報元はどこの誰か?を常に意識する!
信用できる情報元は基本的に「公式サイト」発信のものだけ!
「拡散希望」にすぐに反応しない!
まずは「1.情報元の確認」を常に意識することから始めましょう。
どこの誰が書いたものなのか?公式のHPにもそう書いてあるのか?特にXでの拡散スピードはとても速いので、デマ情報もあっという間に広がり、あたかも「真の情報」のようにとらえられてしまうことも多いです。
多くのリポストがされている内容であっても、「これ、本当?」と疑って内容を精査する意識・習慣が重要です。
2にもあるように、基本的には情報の当事者の「公式サイト」が発信するものが最も信用できる情報です。第三者が、あたかもすべて知っているかのような情報は、まず疑ってみるべきです。
そして、災害時に重要なのは「拡散希望」にすぐに反応しないこと。
救助希望などの情報がデマだったという事例もあり、本当にその住所が存在するのかわからない場合は、拡散しないほうが賢明です。
デマの拡散による悪影響
デマが拡散することにより、どのような悪影響があるのでしょうか?
主に、下記3点の影響が懸念されます。
被災地の混乱を招いたり、被災者の不安をあおることにつながる
必要な救助が遅れる
災害時の通信環境を圧迫し、本当に必要な情報が届かない
このように、デマの拡散により被害が拡大してしまう恐れがあるのです。
そのため、私たち一人一人が「真の情報」を見極める目を養っていくことが災害の規模を少しでも減らすことにつながります。
日頃から「情報」に対する意識を高めよう!
デマ情報の悪影響について、理解していただけたでしょうか?
災害時、普段とは違う情報を多く目にするとつい、あれもこれも重要な情報だと思ってしまうことがありますが、日ごろから「これはどこの誰の情報?」ということを意識するだけで、情報の真偽を判断する習慣が身についてきます。
ぜひ、SNSを見る際には、情報収集のトレーニングを行ってみてくださいね!
なお、今回の記事は、下記サイトを参考(一部引用)に制作いたしました。
ぜひ、こちらもご覧いただき、災害時の情報リテラシーを高めていただきたいと思います。
一般社団法人 日本データ通信協会 迷惑メール相談センター