家具の固定ってそんなに重要なのか問題
本日は、家具の固定問題について。
なぜ、家具の固定が重要だといわれるのか。その理由と背景も含めてお伝えしたいと思います。
そして、「固定すべき家具」には優先順位がある、というお話まで。
まずは、阪神・淡路大震災のお話から。
1995年1月17日に神戸で何が起きていたのか
1995年1月17日午前5時46分。真冬の早朝、大きな揺れが阪神・淡路地方を襲いました。(地震名称:兵庫県南部地震)神戸、洲本で震度6(当時の震度)を観測しました。(その後の調査で、神戸市、淡路島の一部では震度7相当と判明しています。)
この地震での死者は6,434名にものぼる、大惨事となりました。
(参考サイト:気象庁|「阪神・淡路大震災」特設サイト https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/1995_01_17_hyogonanbu/gaiyo.html)
では、この地震で亡くなった方々の原因は何だったのでしょうか?
神戸市内では、死者(関連死除く)の約8割が、家屋の倒壊、家具の転倒が原因で死亡。さらに、検死の結果、死者の8割以上は地震発生後15分足らずの午前6時までには死亡していた、というのです。
(参考文献:大地震 死んではいけない!/株式会社レスキューナウ編、目黒公郎監修)
家具の転倒は命にかかわる!
このように、過去の震災において、倒れた家屋や転倒した家具の下敷きになったことが原因で多くの方が亡くなった、という事実があります。
そのため、家具固定は地震対策の優先順位として真っ先にやってほしいことなのです。
「防災」とは、地震が起きたその瞬間に命が守られること。
これが目的です。
大地震に耐えられる家に住むこと。
大型家具の転倒を防ぐこと。
命を守るためにはまずこの2つが必須です。
寝室・キッチンは最優先で対策を!
とはいえ、家じゅうの家具をすべて固定!となるとハードルが上がりすぎてしまいます。
そこで、まずは寝室とキッチンの家具固定をお勧めします!
地震発生時、最も無防備なのは寝ている時。
家の中で最も危険と考えられる場所は、キッチン。
とはいえ、大型家具の固定は結構大変でコツが要ります。(具体的な固定方法は、また別の記事にてご紹介します。)
大型家具を置かないことがベストですが、
まずは「倒れても人が下敷きにならない配置」にしてみましょう!
これだけでも命を守ることが可能です!
また、食器棚などの扉が開かないように対策を取ることも重要です。
ちなみに地震時は「重いもの」に大きな力が掛かりやすいため、
家具の中身を減らして重量を軽くしたり、
背の高い家具にモノをしまう時は、「重いものを下に・軽いものを上に」
バランスをとることも被害軽減に役立つでしょう。
自宅の家具を見直してみよう
いかがでしたでしょうか。
「家具の固定」は、命を守るためにとっても重要だということがご理解いただければ幸いです。
まずは、ご自宅の家具を見直して、
「地震が来たら、この家具はどうなる?この位置に自分がいたら、どうなる?」
と想像してみてください。
地震対策は、想像力が大切です!
ご家族で話し合いながら家具の固定や配置を考えてみてくださいね。