#4 理学療法士系の大学教員になる方法
健康や美容,あるいは医療や保健に興味を持っている方は多くいらっしゃると思います.そうした立場に就きたいと考えている方もいると思い,この情報を発信したいと思います.
理学療法士という職業は,いわゆるリハビリテーションの世界で働く医療職のことです.筋肉や関節,動作などを分析・治療でき,様々な専門知識と技術を駆使して子供から高齢者まで診ることができ,様々なフィールドで活躍しています.また,最近では現場で働く理学療法士だけでなく,企業に入って福利厚生として職に就いている方がいたり,自分のように理学療法士を育成する組織に身を置く者など働き方は非常にマルチになってきています.
ちなみに,プロスポーツチームに所属し,選手の生涯的なケアに携わる方も増えてきて,メジャーリーグでは医師と同等に高い評価をされています.
そんな素晴らしい職業である「理学療法士」
私はその理学療法士を養成する組織にいますが,つい数年前,教員になるためのルールが定められましたので,ここで発信していこうと思います.
情報の正確性は日本理学療法士協会の公式HPとなります.
(https://www.jspt.or.jp/jspte/shiteikisoku/faculty_hiring_criteria.html)
1.臨床経験5年以上
まず,一つ目の条件が臨床経験5年以上であることです.
なぜ5年なのか,その具体的根拠は示されていませんが,おそらく,5年間理学療法士としての経験を有していれば,おおかたの幅広い経験はしているだろうと,そうみなせるということなのだろうと思います.
とはいえ,実際には5年目も10年目でもただ理学療法をやっているという人はそれなりにいます.それで大丈夫?と感じる人もいます.医療に関する情報は日進月歩.数年前まで常識だったのが変わることだってあります.スマホのように私たち自身もアップデートする必要があるわけです.
ただ,そうした事情はあるにせよ,ひとまず一般化するために,目安として”5年以上”の経験値が必要とされているということです.
2.修士号を有していること
2つ目の条件は,修士号を有していることです.
修士号を得るには大学院に入学・卒業する必要があります.
一般的なルートは,大学を卒業して,その大学の大学院に進学するというもの.私立では年間約100万円の学費,公立では約60万の学費がかかります.しかし,多くの学校で期間短縮制度があり,立派な論文雑誌に掲載されることで期間を短縮でき,かつ早期に修士号を得ることができます.
この短期卒業制度はそれぞれの大学院で異なる部分ですので,ぜひ希望する大学院の情報を確認してみてはいかがでしょうか.
ちなみに,学位は,
3年制専門学校卒業:専門士
短期大学卒業:短期大学士
4年制専門学校卒業:高度専門士
大学卒業:学士
大学院卒業:修士(修士課程修了or博士前期課程修了)
大学院卒業:博士(博士後期課程)
となります.
学びを提供することが大学教員ですので,必然的に所持している学位は高くなります.
そして,これらの学位によって初任給もその後の昇給も異なります.ここに関しては別の記事を用意したいと思います.
3.大学教員の職位
最後に,大学教員の職位をお示しします.
ドラマなどでも出てくることが多い,教授.そして准教授.
これらの順番や名称は国によっても異なりますが,日本での一般的な情報では,
高い順から
教授
准教授
講師
助教
助手
という順位となります.
大学の先生というだけですごそう!と自分自身思っていましたが,実はこのように立場が異なるわけですね.昔も今も職位が低い先生方が学生の面倒をよくみて,上の先生方は雲の上の存在みたいな.そんなのは古いと思うのですが,どうしても求められる役割からそのようになってしまいやすい印象です.
でも,私は学生といることが大好きなので,たくさん飲みに行ったり,学会参加と称して旅行に行ったりしています!