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水の分析 入門

はじめに


こんにちは!
ジャストの調査診断部の伊藤と申します。

化学のことも困ったらジャストへ!!

ジャストでは2022年10月から新たに「環境分野」への取り組みをはじめました。  「環境」というと脱炭素をイメージする人が多いと思いますが、ジャストにおける「環境分野」とは環境調査、環境計量などを指します。 そこでより多くの方へ「環境」の事を知っていただくために「環境と化学」というテーマに当ブログで環境に関する情報を紹介していこうと思います。
4回目の今回は【水の分析入門】と題して、「環境分析」の基本である水の分析について紹介します。

水に関連する法令


水に関連する法令には、基本となる「水質汚濁防止法(昭和45年、法律第138号)」があります。
また、媒体ごとに分析法、基準などが記載されたものとして、
・「水質汚濁に係る環境基準(昭和46年、環境庁告示第59号)」
・「排水基準を定める省令の規定に基づく環境大臣が定める排水基準に係る 
    検定方法(昭和49年、環境庁告示64号)」
・「排水基準を定める省令(昭和46年、総理府令第35号)」
・「地下水の水質汚濁に係る環境基準について(平成9年、環境庁告示第
   10号」
などがあります。
基準値が定められている法令は、「環境省(庁)告示第〇号」を略して「環告〇号」などと言います。まだ、規制されていない化学物質は多数存在し、近年問題となっているマイクロプラスチックもその一つです。

マイクロプラスチックよる海洋汚染は地球規模で広がっています!

水はどんな方法で分析する?


関連する法令に記載がありますが、基本となる分析方法は日本産業規格(JIS)にて定められた、「JIS K 0102(工場排水試験方法)」となり、試料の取り扱いから前処理、分析方法までが記載されています。
現在、大幅な改定が令和6年頃を目途に進められており、すべてが公示された後、一定の期間を経て、既存のJIS K 0102が廃止される予定となっています。

試料採取


試料採取作業は、真値に近いデータを出すために重要なポイントの一つとなります。試料で採取容器を洗う「共洗い」という作業をした後に採取することが基本となりますが、菌類などを分析する際など目的に合わせた試料採取が重要となります。また、採取容器は吸着、溶出がない素材を選択する必要があります。例えばPCBを分析する際は、ガラス容器での採取とします。
採取後はできるだけ速やかに分析を実施します。実施できない場合は、冷暗所もしくは分析対象物が変化しないように固定試薬を添加します。

採取容器選びも重要なポイントです
分からないことがあればご相談ください!

必要な試料量


分析機関によりますが、「水質汚濁に係る環境基準(昭和46年、環境庁告示第59号)」の27項目であれば、3,000mLにて分析可能です。

分析方法


ガスクロマトグラフ(GC)分析、GC質量分析、吸光光度分析、高周波プラズマ誘導(ICP)発光分光分析、ICP質量分析、原子吸光分析、高速液体クロマトグラフ(HPLC)分析などがあり、目的に応じて使い分けます。

【高速液体クロマトグラフとガスクロマトグラフ】
目的に応じてたくさんの分析装置を使い分けます

結果報告


分析装置から出てきたデータはそのまま信用するのではなく、試料由来などを含め結果に対する考察の後、問題がなければ結果報告となります。水の分析は環境分析の基本であり、この技術を応用することにより、様々な分析が可能となります。例えば、水の成分分析を実施し解析することにより、発生源の推測が可能となります。

【水の成分分析で出来ること】
漏水の発生源推測など

ジャストの取組


水の分析をはじめとして、今後ジャストでは、環境分野にも力を入れていく予定です。皆様のニーズに合わせて、サービスメニューを増やしていきたいと思っております。
お気軽にお問い合わせください。

おわりに


今回はジャストの新たな取り組みの中から「水の分析 入門」について紹介しました。
これ以外にも「環境分野」のメニューは多岐にわたって存在しますので、新たなメニューの紹介も予定していますので、次回以降もお楽しみに!

週末は子供とサッカーを楽しむ伊藤でした。そろそろ子供のレベルについていけない・・・


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