親心
※本コラムは、2018/12/3に株式会社ジャストのコーポレートサイトへ投稿されたコラムの再掲となります。
私には既に社会人となり一人暮らしをしている娘がいます。
家を出て一週間ぐらいは寂しく感じ、半年ぐらいは毎日心配でしたが、今ではいないことにすっかり慣れて、自分の時間が増えてかえって楽しくさえ感じます。
自分の子育てを振り返ってみるとこれで良かったのかと全く自信がありません。
甘やかして育てたので我儘になっていないか、我慢が出来ない子になっていないか。
家事を教えてこなかったので女子力0になってしまったこと。
友達親子みたいに生活してきたので、もし結婚した場合義理の親御さんにきちとした対応出来るのか…などなど。
教えてこなかった親の責任なのに、苦労するのが娘とは、ひどい親だなぁと反省しています。
逆に「無償の愛」を教えてくれた娘には感謝しています。人としての幅が広がったように思えるからです。
娘と同じ年頃の社員と一緒に働くことになるとは思っていませんでしたが、働いてみると皆さん立派にやっています。
我が娘も親の私の知らない所で色々な社会経験を通じて、私の知らない一面を持ち、それなりの社会人になってくれているかも…と内心期待しています。
会社において後輩を育てるのも子育てに似ているのではないかと思います。
心配するあまり過干渉になってはいけないし、無関心でもいけない。
子の成長を願うなら、子の力を信じ、助けを求められた時に手を差し伸べてあげられる温かい親であるべきだと思います。子を思えばこそ注意してあげなければいけないこともあります。注意するということは自分を律することでもありとても苦痛なことです。
現代社会ではパワハラ、モラハラなど色々なハラスメントがあり、一言発するにも躊躇してしまいます。でもきっと、親のような気持ちで後輩たちに接していけば良いのではないかと思います。その時にはわかってもらえない親心も、その子がその立場になればきっとわかる日がくると信じて。
子育てに自信の無い私が言っても全く説得力に欠けるのですが、残り少なくなった会社員生活を、子育ての反省を活かしながら過ごしていきたいと思います。
管理部
髙木久代