私なりのコラム。
今回コラムを依頼され、「そもそもコラムってなんだ??」から始まり、検索するに「コラムとは評論文。論理的な文章を書く。」とあるが、何を書いてよいものかと頭をかかえた…
学生時、作文関係はめっきりダメで、提出すらしなかったこともある…
全く書ける気がしない…
なんで受けてしまったのか…
悩みに悩んだ。
挙句の果てに、寝ているときに夢で”コラムが書けない夢”をみて目を覚ます始末…
このままじゃ埒が明かないので、最近私の周りで起きたことについて書こうと思う。
ジャストの業務には高所作業がある。
日々どこかの現場で仲間が作業に従事している。
作業中に「ヒヤリ!!」や、「ハッ!!」っとすることも少なくないのではないでしょうか??
災防協の資料や、現場の朝礼昼礼では日々どこかで起こった災害事例が報告され決して他人事ではない。
でも、そうとわかっていても、その反面、毎日の作業になると慣れから”安全スイッチ”であるはずの”恐怖心”が鈍化してしまい、心のどこかで他人事のように感じてしまうことがある。
だが最近、改めて高所作業の危険性を考えさせられたことがあった。
今年の夏、友人が現場での高所作業中に亡くなったことだ。
友人は塗装業を生業にした一人親方で、事故当時彼は知り合いから手伝いを頼まれ午後から作業していた。
現場は3階建てのハイツ。3階レベルの足場上で外壁塗装をしていたらしいく、風に煽られたのか?バランスを崩したか?わからないが躓き不運にも墜落。
その時友人はヘルメットと安全帯(墜落制止用器具)を身に着けておらず頭から落ちたらしい。
辺りは血まみれで即死とはならず苦しんだようです。
警察や労基署などが入り事件性の有無など調べ、遺体も検死解剖され家族のもとに帰ってきたのは10日程度たっていたと聞きました。
現場では”ヘルメットをかぶる””安全帯を身に着ける”は常識。
フックの適正使用について耳にタコができるほど繰返し注意喚起がなされている。
一般住宅などの工事については詳しくはわからないが、一般のお客さんから直接仕事を請けることもある一人親方の友人には適正保護具の使用は常識ではなかったのかもしれない。
「怪我と弁当は自分持ち。」と昔は言ったみたいだが、今でもまだまかり通っていることなのかもしれない。
ヘルメットを被り安全帯を適正に使用していれば命を落とさずに済んだかもしれないこの事故に私自身とても残念でならない思いでした。
また、今回のことで普段は見えてこない、聞こえてこないことを知った。
災防協などの災害報告からはいつ、どこで、だれが(何人が)、なにをして、どうして、どうなったなどの報告があるが、亡くなった方の身内に起きる不幸を報告されることはない。
だが今回私の友人家族に起こった不幸だったことで、それに直面することになった。
残された家族は奥さんと子供3人。
友人宅へ線香をあげに行ったときに色々話を聞かせていただいたが、奥さんは日が浅かったせいか友人が亡くなったことがまだ受け入れられてないと言っていい、
「朝いつもどうり仕事行って帰ってこないからさぁ~。」
「なんか、ふらっと帰ってきそうだよね~。」
「なんで死んじゃったん?って、遺影に話しかけちゃうんさね~。」
と寂しそうに言っていた。
亡くなってから一人親方だった友人の仕事の請求書や見積などの整理をしながら
「メモとかないからさお金がらみがよくわかんないんだよね~。」
「今週中に住宅ローン振り込まなくちゃだからさ~。」
と悲しむ暇もなく日々をおくっているようだった。
子供達が心配になり様子を聞いてみると、大学生の長女の話は出なかったが、1番下の小学1年生の男の子は
「まだ、よくわかってないみたいなんさ~。」
「でも、あれから夜一緒に寝るようになっちゃった。」
真中の小学6年生の女の子は、
「毎日、ぱぱにLINEしてるみたい。」
「パパとまだ繋がっていたいんかね~。」
と言っていた。
今後を思うと、奥さんは仕事をしながら3人の子供達の心のケアと家事に育児。経済面では住宅ローンや車のローン、学費に生活費と金銭面でも多くの負担がかかる。子供と過ごす貴重な時間もなかなか取れなくなるだろうし、子供たちの心身の負担も増えて…
そんな状況を思うとかける言葉も見当たらなかった。
普段聞き流してしまう災害報告の何処かの誰かの”死亡者1名”は、とてつもなく重いものなのだと改めて再認識させられた。
私事ではあるが、今年健康診断で異常があり病を患っていることを知った。
子供たちを心配させたくはないが何かあった時のために病状は伝えた。
子供達は動揺し一番下の幼稚園児の口から「ねえ、ママ~!! パパ死ぬの?」と悲しそうに言われた時は心が痛んだ。
手術を終え、今は体調も良くなり元気に回復していますが、もし病状が悪く妻子を残して友人のようになっていたらと考えると、家族構成が一緒なのもあってか容易に自分の事のように想像ができた…
今回の事でより一層日々の業務では常に危険と隣り合わせだと自覚し業務に当たらなければならないと感じた。
高所作業中で梁上で強風、突風に煽られたり、溶接されてないデッキプレートを知らずに踏んでしまったりして転倒や墜落しそうになったり、作業中すぐ真横に上の階からナットが落ちてきたりする。
工場でも、吊り荷は落下するし積み重ねた鋼材も崩れる。ホークリフトに引かれそうにもなるし、トラックも常時工場を往来してる。
車についても工場や現場の移動に高速道路を日常のように使うが乗用車やトラックなどがひっくり返ってることは年に何度か遭遇する。
車線変更時や合流時に不注意から接触しそうになることもあるし、一般道で逆走車と危うく接触しそうになったこともある。
全てが自ら防げることではないが、常に危険意識をもって業務に従事したいと思う。
又、皆等しくあなたの事を心配してくれる人が周りにはいます。(家族、親、兄弟、姉妹、友人、知人、に職場の仲間)
あなたにかかわる多くの人を悲しませることのないよう自分を大切にしてください。
これが、私なりのコラム。
群馬営業所
今井 大介