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マネージャーって農家やん

めちゃくちゃ久しぶりにnoteを書く。ちなみに今お世辞にも美味しいとは言えない蕎麦をすすりながら執筆しているので、誤字脱字はご愛嬌ということでお願いします。

普段は育児とマネジメントを混合したり、育児の話をする際にマネジメント論を引用することが大嫌いなのだがあえてここでは例として活用する。紛れもない事実として、結局赤子1人さえ大人1人では育てることができない、それはマネジメントでも同じで、大人1人育てるのにマネージャー1人で出来ることなどたかが知れている。しかしなぜ、これほどまで駆け出しマネージャー達は自分一人の力を過信し、奮闘しようとするのだろうか。そして私も昔、自分の心構え、考え方、知識を改善さえすれば部下の追い風になると信じていた時があった。

結論を先に述べると、マネジメント、特に育成においてマネージャーができることは「部下を育てる」ということではなく、部下が既に持っている能力を発揮し、潜在能力を磨き上げ、知識を吸収できる環境を整えるということだ。それは必要な機器や資料を整備するという労働装備率だったり、相談したり質問できる相手を増やしたり、一緒に肩を並べて同じ仕事に向き合う仲間や同期、横のつながりを増やすことだったりする。

ツイッターを見ると、どうフィードバックをするのか、どう目標を共有し咀嚼し、コンフォートゾーンを少し超えた挑戦をさせるのか、どう部下と信頼関係を構築するのか、というところに力点を置いた考察がとても多い印象を受ける。しかしそれは、1上司対1部下という前提での考察だったりする。

業務内容や目標を咀嚼し、新しい仕事に挑戦し、振り返りを促すことは業務能力の形成に繋がると私も思う。しかし、大人1人が赤子1人さえろくに育てるのに齷齪するように、上司1人が部下に出来ることなど限られていて、あっというまに限界に到達する。

フィードバックの回数、振り返りをするときの切り口、違う視点や視座に対する気づきなどは残念ながら、たった一人のマネージャーの手の内に揃っているわけではない。ライバルと思っている同期、仲間と思っている同期、信頼している先輩や、隣で仕事をしてなんだか相談しやすそうな先輩のサポートがマネージャーの精緻なフィードバックより心に刺さり、気づきを与えることなど普通にある。

そしてその回数が多ければ多いほど、やはり他のマネージャーや先輩、同僚や同期との繋がりを作り、上司-部下という1本のコミュニケーションラインではなく、蜘蛛の巣のようにコミュニケーションラインを張り巡らせ、肥沃な土地を作るのがマネージャーの仕事なんじゃないだろうか。

これは自戒を込めてなのだが、人を育成するなんておこがましく、もし自分は誰かを育てることができると思っているのであれば、それは幻想に近いと思う。もちろんそれができる優秀な方もいるが、肥沃な土地に美味しい野菜が種をまけば勝手に育つように、素質を持った人材は適切な環境に身を置けば勝手に育つ。我々マネージャーは、阿羅漢のようにマネジメント論を語るのではなく、アンナカレーニナのリョーヴィンのように黙って畑を耕し、土地を肥沃にするべきなんじゃないだろうか。

と蕎麦をすすりながら思ったジャス子です。コロナ感染者数も増えてGotoキャンペーンからもブッチされたので、誰か私とzoom飲み会してください!

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坂口ジャス子
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