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ムーミングッズイラスト 出典紹介⑤

大変遅くなり申し訳ありません!!
ムーミングッズのイラスト紹介、パート⑤です。

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「このムーミングッズのイラストの出典は?」

ボートに乗り、海を渡るムーミン一家。真っ赤な太陽が容赦なく照りつけ、ムーミンとムーミンママは汗をかいています。なんだか、北欧生まれの「ムーミン物語」らしからぬ光景です。

"DON'T YOU THINK IT HAS GROWN MUCH WARMER? WE MUST BE APPROACHING THE SOUTH"
「暑くなってきたと思わないか?南の国に近づいてきたんだ」

"I TOLD YOU THE SOUTH IS A DANGEROUS PLACE!"
「言っただろう、南の国は危険なんだよ!」

どうやら一家は南へと向かっているようです。もっとも、ムーミンとムーミンママはあまり乗り気ではなさそうですが…

原作紹介〜映画化もされたエピソード。リヴィエラのムーミン一家と…

これらのシーンはムーミン・コミックスの一編「南の島へくりだそう」((英) Moomin on the Riviera)の一場面を切り取ったものです。

物語は雪どけのムーミン谷から始まります。北の国に咲く花の詩を書くムーミン。慎ましく穏やかに、花を摘み、筆を執ります。ムーミンが詩を書くなんて、少し意外に思われるかもしれませんね。

しかし、そんな彼の創作活動に水を差す、スノークのおじょうさんとムーミンパパ。2人はムーミンのそばで、新聞を読みます。紙面に書かれているのは、きらびかな南国のリゾートの様子。映画スター、社交界、ルーレット…刺激的なワードの数々に、2人はたちまち心を奪われてしまいます。

2人の熱意には勝てず、ムーミンママはさっそく荷物をまとめ、一家はボートに乗り込みます。
しかし、心踊らせるパパとおじょうさんとは反対に、ムーミンとママは気乗りせず…。

冒頭の3コマは、南の国への道中のワンシーンを描いたものです。

ちょっとしたトラブルに見舞われながらも、ムーミン一家は南の国へ辿り着きます。しかし、ここからが物語の本番。南国に降り立ったムーミン一家を待ち受けるものとは……?

こちらのお話ですが、2014年には「劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス((芬)Muumit Rivieralla)というタイトルで映画化されています。原作を読んだことはないけど映画は観た、という人も多いのではないでしょうか?
この映画は、原作コミックスに非常に忠実な作品となっていますが、それだけではなく、他のコミックスの要素も盛り沢山なバラエティに富んだ作品となっています。異なるエピソードが違和感なく溶けて混ざり合ったその出来栄えに、スタッフのムーミン愛を感じます。
また、原作「南の島へくりだそう」には登場しないミイやスナフキンも、映画では主要キャラクターとして登場します。原作を読んだ人でも、新鮮な気持ちで映画を楽しめると思いますので、「まだ観てない!」という人は是非ご覧になってください。

さらに、このコミックスのエピソードは、原作者トーベ・ヤンソン先生の実体験が基になっているのをご存知でしょうか?ヤンソン先生が母シグネと共に、「私有地」だらけの高級リゾート地リヴィエラを旅した思い出が、ムーミン母子に反映されているのです。
フィクションが多分に含まれてはいるでしょうが、原作者本人がその目で見、聞いたものが基になっている……そう思うとより物語に深みが増しますし、逆に「あのトーベ・ヤンソンもこんなトラブルに遭遇したのだろうか?」と想像しながらコミックスを読めば、偉大な芸術家に少し親近感がわくかも…?
より詳しく知りたい人は、筑摩書房出版のムーミンのふたつの顔やフィルムアート社の評伝トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉等も読んでみてください。作品の制作背景を知れば、よりストーリーを楽しめると思います。


「南の島へくりだそう」は、筑摩書房出版のムーミン・コミックスシリーズの第10巻「春の気分」に収録されています。

英語版なら電子でも読めます。


おわりに

いかがでしたか?こんな感じで、これからもムーミングッズのイラストの出典場面を紹介していきたいと思っています。

更新が滞っており大変恐縮ですが、長い目で見ていただけますと幸いです🙇

それでは、次の記事でまたお会いしましょう!


参考Webサイト:


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