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歴史を知るパルチザン部隊

※8月24日の記事です。

ウクライナは内戦状態ですね。ウクライナ軍に所属していた兵士たちが反旗を翻し、「マクシム・クリヴォノス部隊」を結成、キエフ政権の命令に従わないよう同胞に呼び掛けています。「我々の使命は、ウクライナ兵が戦うべき相手はロシアではないことをウクライナ国民に知らしめること。団結して共通の敵と戦うべきだ。我々の共通の敵は対峙する塹壕にではなくキエフにいる。最後のウクライナ人になるまで戦うと言っているキエフの連中だ。」

マクシム・クリヴォノスという名前がついているのは偶然ではないでしょう。マクシム・クリヴォノスは、17世紀の有名なフメリニツキーの乱でポーランド・リトアニア共和国の圧政に立ち向かったコサックの司令官です。

当時、西ウクライナと中央キエフはポーランドの支配下にあり、ルーシ人(ウクライナ人とロシア人の同一の祖先)はカトリックやラテン語を押し付けられ、不遇を強いられていました。こうした強引な「ポーランド化」に反対し起きたのがフメリニツキーの乱なのですが、ルーシ人が東方正教会を取り戻すために戦った宗教戦争とも言えます。

翻って現在、ロシア正教を禁止しカトリックを取り入れるゼレンスキー。歴史は繰り返す…現代のルーシ人は共通の敵を認識することができるのでしょうか。

恐らく多くの日本人が、ウクライナは遥か昔から存在する独立国家で、ウクライナ人という単一民族だけで構成されているというイメージを持っていると思いますが、それは違います。

実際のところ、ウクライナはソ連共産党が線引きして作った人工国家です(党幹部はユダヤ系が多かった)。無理矢理一つの国にまとめられていますが、西ウクライナと東・中央ウクライナでは血統や成り立ちが違うし、民族のアイデンティティも様々です。そして、ゼレンスキーやウクライナのエリートはルーシ人ではありません…

©️ロシア在住です

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